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友達じゃない(香北)

ヤンメガ14巻の花火の回で気になるやつはいないと照れる北見と、その直後アンナに降られたと暴露しちゃう香川から妄想。

北見はアンナが好き、アンナは別に。
香川はものすごおおおおおおおおおおおおおい北見が好き。
北見がすきすぎて暴走して手を出しちゃう。
そんな話。

とりあえず、人間として最低な香川を書きたかった。




***友達じゃない***

夕闇が近づく生徒会室で、北見を犯した。
やめろと泣き叫ぶ男を組み伏せて、その奥をよどんだ劣情でぐちゃぐちゃに蹂躙した。

何度吐精したか解らない程に白濁の液体で北見の下半身は汚れ、闇が近づき煌々と蛍光灯が光る生徒会室には生臭い匂いが漂っていた。


こんな乱暴をするつもりはなかった。
いつか北見が自分のことを好きになってから、それからにしようと思っていたのに。

何を間違ってしまったのか、ぐったりと意識を飛ばす北見の黒い髪を優しく梳く。


香川は、北見のことが好きだった。
はじめは喧嘩を売られ、纏わりつかれ、億劫だったのに、気づけばその不器用な生き方しかできない背中を追っていた。
不器用ながらも優しく頼りがいのある背中は誰にも見せたくなかった。自分のものにしたかったし、自分の本当の汚い姿も北見にだけは見せてもいいかと思うくらいに北見のことが好きだった。

男どおしとか、そんなことはまったく考えていなかった。
それが異常なことで、隠さなくてはいけない思いだと知ったのは、北見が1学年下の一宮アンナが好きと知ったときからだった。



普通の男子高校生は普通に女の子に恋をするのだと。



北見は自分のことを唯一の友達だと思っていたから、その思いを壊したくなくて、その一心で自分の醜い恋心を体の奥に押し込んだ。誰にも見えないようにと、自分でも忘れてしまえば良いと。
でも、忘れようとすればするほど、好きになるのはやめようと思えば思うほど、北見への思いは募って息、純粋だった恋情はいつしか、振り向かない彼を押し倒し無理やり自分のものにしてしまえばいいといった歪んだ劣情へと変わり。
脳内で北見を捕らえ、自分の性欲の捌け口にしていた。

「・・・・大丈夫だと思ったんだが」

実際に北見を陵辱するという手ひどい手段をとってしまったのにもかかわらず、香川の脳内は酷く冷静に落ち着いていた。
ドキドキと高ぶる恋情も、組み伏せて征服してしまいたいと思う劣情もすべて消え、まっさらな平常心だけがそこにあった。

引き金はもう覚えていない。
アンナを放課後アイス屋に誘うから、先に帰ってくれ、そんな些細な一言に過ぎなかった気がした。
それが、数時間前の香川には酷く堪えた。
理性を吹き飛ばすほどに。


「・・・か、がわ」

生徒会室に鎮座する革張りのソファに横たわった北見が、かすれた声を出して目を開ける。
泣き叫んだ成果こえはがらがらにかすれ、まぶたは真っ赤に腫れている。

体を動かすことも億劫なのか悲しそうに澱んだ瞳だけを香川に向けている。


「香川、・・・お前のこと、ともだちだ、と・・・おもってたのに」

酷く泣きそうな声で呟く。
今にも消えいりそうな小さな声で。

「ともだち、か」

「ずっと、ともだち、だ、て・・・」

真っ黒な瞳からは、彼果ててしまったと思った涙がまた滲み出し頬を伝いあごへと落ちる。
ともだち、とうわ言のように呟く北見に、香川は苦しそうに眉間にしわを寄せた。



「おれはともおだちだとはおもってない」



「え・・・?」

ともだちとは思えない。

ともだちを押し倒したいとも、犯したいとも思わない。だから、北見はともだちじゃない。ともだちではいけないのだ。

そう本音を言わず、結論だけ口にすれば、親に捨てられた子供のように絶望の色が顔一面に浮かぶ。

「な・・・んで?・・・かが、わ、なんで?」

どうして、と大粒の涙をぽろぽろこぼす北見の顔にそっと手を添える。優しく、先ほどまでの乱暴さとは程遠い、壊れ物のビイドロを扱うかのように優しく。
触れた瞬間、怖がるように目をつぶったが、すぐにその黒耀の瞳は香川だけを映し。
青ざめて血の気のうせた北見の肌は、大理石のように冷たく、熱くホテル自分の掌の熱がすべて移動していくようだった。



「ともだちじゃない・・・ともだちじゃないんだ・・・」



そっと掌を動かして北見の黒い瞳を覆う。

まっすぐに見つめる瞳は矢のように香川の心を貫いて。
どうしようもなく取り返しの付かないことをやってしまったのだと漸く気づいた。

かがわ、かがわ、
と心配そうに、いつもの強気の態度からは想像できないような弱弱しい声で震えながら自分の名前を呼ぶいとしいその唇にそっと贖罪の接吻を落とす。




「ともだちじゃない・・・、お前がともだちのわけないんだ」




それよりももっと愛しい、そんな存在だ、そう言おうとしても、声が震えてそれ以上のことは何も言葉にならなかった。

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日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
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