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馬鹿(理侘)




池袋のヤマダ総本店に行ったけど、すごい人でびびったwww
デジタルオーディオもソニー祭りとかwww





そして、また学年違い理侘。
誰得w

年下とか萌えるんだ^w^

つか、超gdgd。
もう理一が女々しいというか、お馬鹿というか、なんかおかしいwwww
でも攻^^^

gdgdでグズグズでもう情けないのにそれなのに攻^^^
きっと防大入って色々大人になってこすい手を身につけるようになったんだ^^^

思うwwww







*** 馬 鹿 ***




「ねぇ、侘助…」




猫背になった学ランのて背中に手を伸ばして裾を握る。
自分だとわからないほどの弱々しい声に、さらに泣きそうになって鼻をすすった。

「何だよ。」

顔だけで振り向いた相手の眉間には深く皺がよっている。
困ったように、苛々したように声をかけられて、さらに泣きそうになった。



「お願い」

小さい声で呟く。
明朗快活がモットーなのに、どうしてか今日は一向に顔を見せてはくれない。
湿っぽいのは嫌だった。



「何だよ、くだらないヤツならぶっ飛ばすぞ」

「うん」

「…マジでぶっ飛ばすぞ」

そんな俺の態度が気に入らないようで、裾を掴まれた学年ひとつ上の降参の叔父さんは苛々とした声で唸った。
細い腕をぎゅっと握り締めて、俺に向けたまま。


「いいよ。ぶっ飛ばしてボコボコにしていいから、俺ともう一回三年生やってよ」

「……っ!!」

「…いてっ、」

目を細めて泣きそうな顔で懇願すると、たれ目の叔父の目じりが上がり、これでもかというくらいにカッと瞳が開かれた。

絶句する、
ってこういうことなんだな、と俺は的外れなことばかり考えていて気づいたらぎゅっと握った叔父の右拳の強烈なストレートを左頬に浴びていた。

こんな細い体のどこに力がつまっているのだろう。
口内が切れて鉄の味がした。
それなのに、俺の頭は一向に目覚める気配はない。
くだらない的外れな思考ばかり巡っていく。



「バカ野郎っ」



「うん」

「バカ理一」

「うん、ごめん」

「バカ、」

何度も馬鹿野郎と罵られた。

でも、確かに俺は馬鹿だ。
自分で自分を否定できなくて、罵る叔父の言葉に弱々しく謝罪の言葉を紡ぐ。


「…ごめん」

泣きそうだった。
俺も、叔父も。

殴った右拳を一向に下げることができないのか、左手で手首を握り締めている。
馬鹿、と罵る表情も、苦しそうに歯を食いしばって涙をこらえているようだった。

俺は謝ることしかできない。
叔父に殴らせたことと、吐き出したお強請りを。


「そんなこと言うなよ」

「だって。寂しいよ」

「克彦いるだろ」

「侘助はいないよ」

「学年違うからな」

叔父は、もうすぐ卒業してしまう。
姉と、他のいとこと共に俺のいる高校からいなくなってしまう。

そして、頭のすこぶるよい彼は、俺をこの上田に残して東京に行くという。
生活のすべてが上田にある俺をおいて、消えてしまうという。


「嫌だ」

もしかしたら、俺が聞き分けのない子供のように駄々をこねたら、いなくならないのではないかと思って、はなれないでくれと強請る。
万に一つも確率はないのに。


「しかたねえよ」



「侘助が、」

「俺が?」

「留年しちゃうくらい馬鹿だったらよかったのに」

ありもしない妄言を吐く。
彼の学年でただ一人、最高学府といわれるところに受かったというのに。

自分の欲望と申そうと願望のためだけに、ありもしない家庭を紡いだ。


「学年トップ捕まえて言うなよ」

「うん、ごめん」

「ホントに、」
 

泣きそうになって俯いた。
答える叔父の声も、涙に揺れているような気がした。
全部俺のいいように良いように捕らえてしまうこの脳髄は、グズグズと泣きそうになって甘ったれたことを溢す俺を、いつもの口の悪い返しで罵ることをしない目の前の叔父が俺と居たいのではないか、という幻覚を生み出す。

ずっと後ろから見てきた。
彼の歩く道を。
楽しそうに笑いながら振り返る瞳は、弟を見るようで。

隣に並んだ姉や従姉を羨んだ。
一月早く生まれてきた叔父を、恨んだ。
そして、それ以上に年下の自分を憎んだ。


「……」



「俺が馬鹿だったらよかったのに、って思っちまうだろ」



「わ、びすけ…?」

唇をかみ締めて俯く俺に、うそのような言葉が振ってきた。
また馬鹿と罵られるかと思ったのに、不意に見上げた先には、顔を真っ赤にして目を背けて俯くおじがいた。



「……無しだ」


「え?」

「今の、無し、忘れろ馬鹿。」

「…あ、うん。」

きょとんとして見つめる俺に気づき、叔父はばつが悪そうにさらに視線を下げてぶっきらぼうに履き捨てた。
俺の脳内のシナプスは情報伝達をすることを放棄してしまったようだ。
何が本当で何が嘘で、何が妄想なのか、理解できなくなっていた。

「…馬鹿理一」

「うん。ごめん」

「そう思ってんなら、俺のこと…」

「侘助のこと?」

「何でもない」


緊急停止した脳内で一番早くに動き始めたのは、俺の欲望をつかさどる場所だった。
都合のいい解釈をして、現実から逃げる俺を作る場所。


「好きだよ」


その場所は、ただその一言だけを吐き出した。
俺に好意を持っているに違いない、と判断したのか、それともあたって砕けてみろと思ったのかはわからない。
ただ、その言葉を紡いだ。

優しく、紡いだ。
先ほどまでの泣きそうな声はどこかへ消えてしまった。
声変わりを終えて、低くなった大人の声で、俺の意識の外から言葉を溢した。


「……へ?」

「好き。馬鹿って言われても、留年して欲しいって、傍にいて欲しいって思うくらい侘助が好き」

「馬鹿」


言ってしまえば楽だった。
どうせあと少ししたら上田からいなくなるのだから、拒絶されて「お前なんか嫌いだ」と言われれば、一年かけて忘れればいい、そう思った。
隠して、押し殺してきた感情は酷く流暢に流れていく。


「ごめん」

「馬鹿野郎」

「ごめん」

「……理一の、ばか」


叔父はまた俺のことを馬鹿、と罵った。
そういわれれば、オレはごめん、ということしかできない。

でも、俺を殴るために握り締められた右手のこぶしが、俺の学ランの背中に回されて振りぬいたあの力と同じ強さで抱きしめられていたのだから、もう、これは俺の都合のいい妄想ではないのだろう。
きっと。


「馬鹿でも良いから、」


背中を掻き抱く。
思ったよりもやせた背中は、力を入れれば薄い筋肉の下の骨が体に当たって痛かった。
耳に唇を寄せて呟く。

まだこれが俺の都合のいい解釈ではないかと回復を始めた脳髄が叫ぶ。






「すきだ、りいち・・・・」


ああ。
俺は本当に馬鹿野郎だ。

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年齢:
124
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女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
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妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)

現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
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