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222(三左)

 
猫の日だって!
ってことで殿に生やしてみた。

おれがみっさこっていったらみっさこなんだ。


きよまニャンコはみんなやってると思ったから、逆に攻めにニャンコさせてみた。

最近佐和山多いっすね。
みんな宗清してくれてるからそれで満足しちゃってるのかも←
私の書く宗茂、イケメンじゃなくってただの変態だし←

まあいいでしょう!









注意殿が半猫化












続きで本文だにゃん


 

**222**



「で、殿。どうして耳が」

左近が眉間の皺を抑えながら深い溜息をついた。
原因は目の前にいる主人の三成にある。
彼の赤茶けた髪の、頭頂部に近い部分が不自然な三角形を形成し、左近が言葉を話すたびにその方向に向けてピクリ、ピクリとうごめいていた。

「うむ、」

驚きうろたえる左近とは裏腹に、目を伏せ黙っていた三成が目を開ければ、金色の虹彩が左近をじいっと見つめる。
頭頂部に発生した耳のような器官同様、三成の瞳も、まるで猫のそれに似ている。
術か薬による副作用か、はたまた新種の病なのかと左近の心労は絶えない。
このまま猫になってしまうのではないかと頭痛は一向に収まらなかった。

「今日は猫の日だというから原因はそれのようだ、左近。明日になれば解けるというから心配するな」
「はぁ?」

猫の日ですか?
更に頭痛が激しくなる。
突飛なことを言い出す人だとは理解してはいるが高混乱の真っ最中に更に斜め上を行くような返しをされればさすがの左近とて間抜けな返事しか出来るはずもなかった。

「左近の来る前に医者を呼んだのだよ。今日は如月の22だろう、猫の鳴き声に似ているということで、たまに『猫耳瘍(びょうじよう)』という病を発症する人間もいるそうだ」
「はあ」

麻疹のようなものらしいから、心配はあるまい。と赤茶色の耳をピクピクと揺れさせて三成は至って平素通りに聞いたこともないおかしな病について述べていた。
見立てをした医者がかの太閤付きの医者だというから疑うのも無粋であろう。
左近も目の前の事実を受け入れるべくため息をついた。

「どうした左近、浮かない顔をして」
「そりゃ当たり前でしょう殿。こんな前代未聞の病に殿が冒されて、しかも平然としてるんですよ・・・・左近くらい驚いたって」

漏らしたため息は小さいものだったはずなのに、そこを目ざとく拾い上げ三成は左近に視線を送った。
釣りめがちな普段の目の形なのに、その奥の金色の猫の瞳がなんとも言えない威圧感を発していて、すっと体を左近はのけぞらせた。
その避けた体との距離を詰めるように三成が手を畳について一歩二歩、と左近ににじり寄ってくる。
絹の擦れる音も立てず、ゆっくり、しかし、まっすぐ獲物である左近をじっと見つめたまま。
そう、猫のように。

「と、との?」

食われる。
というのは左近の被捕食者であるが所以の本能的直感だろうか。
捕食される前に逃げなくてはと頭の中で継承が成るも、体は蛇に睨まれた蛙のようにピクリとも動かない。
弱々しい声で、ジリジリとその距離を詰める三成を呼ぶことしかできずにいた。

「何だ、左近、そんなに怯えて。俺が怖いのか?」
「いえ・・・あ・・・えーっと」
「怖がることはしない、構えるな」

声は柔らかく左近の緊張をほぐそうとしているのだろう。
しかし、左近を見つめる金色の双眸はギラギラと激しさを増している。
(怖くないわけ、ないじゃないですか!)
送りと背中に悪寒が走る。
左近の毛穴という毛穴から汗がにじみだしてきたようで貼りつく着物がとても不快だった。

「捕まえたぞ左近」

結局逃げることもできずに三成の顔が鼻先まで近づいた。
金色の虹彩に疲弊した顔の自分が写っていて更に泣きたくなる。

「なん何ですか、殿。左近は心配してるんですよ」

鬱々とした声でつぶやけば、さすがの三成も眉を寄せて不機嫌そうな顔になる。
クンクンと鼻を鳴らしながら三成が首筋に顔を埋めれば、盛大に溜息をついた。

心配しているのだ。
大丈夫だと本人や医者がい言えども、生涯を持って仕えると誓ったこの男の異変に少なからず動揺を覚え、三成が思う平癒といったことと浜反対の自体を一人案じ怖れているのだ。
それなのに、楽しむかのように平然としている三成をみれば、気分は下がる一方だ。

「おそるるな、左近。見栄えがかわろうとも俺は俺だ」
「そうなんですけど、でも!」
「つべこべ五月蝿い口はこれか!」
「と、との!?ひあっ!・・・・・・な、なにするんですか!」

大丈夫だと尚も主張する三成に左近も応戦しようと口を開くもすでに三成の獣的な瞳に囚われた左近では普段のような頭脳も知性も発揮することができずに、膝まで乗りあげてきた三成に封じ込まれてしまう。
ザラリ、とした三成の舌が左近の顎から鼻を舐め上げる。
普段の人間の舌とは違う固い舌の感触にぞわりと全身が総毛立つ。
鼻を抜けるような高い悲鳴に嬉しそうに三成がゴロゴロと喉を鳴らして笑顔をみせている。

「左近、怖がることはしない。俺にまかせろ」

薄く口を開いて笑う三成の口に尖った犬歯が見える。
のしかかる相手の重さや鋭い瞳が左近の拍動を更に早める。

「そんな、捕って食ったりするわけないのだから、な」

そう柔らかな声で告げられた後に、喉元に食らいつかれれば、左近には眼を閉じてのしかかる三成のしたいようにさせることしかできなかった。

「との、」
「ん?」
「食うのなら、骨までしゃぶりつくしてくださいね?」

チクリと喉元にい痛みが走った。
痛みに耐えようと眉を寄せ派を食いしばれば、目尻に涙が浮かぶ。
三成を呼べば金色の視線と目があった。
泣き出しそうなほどに苦しげに、声を詰まらせて言葉を話せば、「無論だ」と満面の笑みを持って主人が答えた。




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空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

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