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ハニーポットをぶち撒けたような、そんな朝の出来事(クロボン鋼鉄ギリトビ)

ギリ×トビアです。

なんでこのCPがないのかがわかりません!
いや、多分トビア×ベルナデットで十分だからだと思うんだが、
ギリのあのツンデレツンデレっぷりと、
トビアの人懐っこさと
めしうまかったってメッセ送っちゃう感じと
見上げる身長差と
ギリのCVがイケメンだったのがいけない…!!!

あああ!
たまらなく大好きです。

たまらなく大好きですが、本編でこんなことしてる暇もないし
ギリ、特攻で死んじゃうし
戦後はカーティスさんなので
多分これはトゥインクあたりの書いた同人誌なんだと思う・・・

とりあえず、ツンデレ要素のないギリさんはマジ別人でごめんなさいです・・・
そして、ギリ×トビア同志の方お待ちしてます








続きで本文













**ハニーポットをぶち撒けたような、そんな朝の出来事**





春に向かう朝日は気温がいくら低くても柔らかな色を持っている。
カーテンの向こうから透ける黄色い日差しにギリは目を細めた。
さほど広くはないセミダブルのベッド。
昨日抱きかかえるようにして眠った少年の姿は横になかった。

それでも慌てることはしない。
僅かに開いたダイニングへの扉からわぁ!!という叫び声とともに香ばしい朝食の臭いが漏れている。

「やれやれ」

ため息をついてベッドを抜け出せば床に散乱した服の中から灰色のスウェットを拾い上げて裸の体に身につける。
暖房の効いた部屋のなかだ。
シャツなんて必要ないだろう。
そのまま寝室のドアを抜ければ、思っていた通り、白いタイル張りのキッチンには恐らくギリのシャツを裸に羽織っただけの海賊の少年――トビア・アロナクスが何やら騒ぎながら朝食の準備をしていた。

何をそこまで騒げるのだろう。
コックの身から言わせれば品数も少ない。あせる必要もない程度のことである。
とりあえず、数歩後ろで腕を組んでその様子を見つめてみたが、よほど集中しているのかトビアがギリに気づくことはなさそうである。

「でっ、と!塩コショウだからっ」

食生活が悪かったのか三年の間で開いた身長差。
ギリの使いやすいように配置された食器や調味料はトビアの身長では背伸びしなくては届かない。

卵を割ったボウルを左手に、右手を伸ばして棚の上にある塩コショウを取ろうとする姿は健気ではあるが危なっかしい。
ピンと張った裸足のふくらはぎが震えている。
あれでは卵を引っくり返しかねないだろう。
ギリは何度目かのため息を吐くと幼い背中をかかえるように立ち、塩コショウの缶をつまみ上げて目の前に差し出す。

「あ、ギリ…サンキュ」
「海賊、おまえは見てて危なっかしすぎる…」
「あんまこーいうのやんないからさ」

エヘヘと鼻頭を指でかく姿にはぁ、とまたため息を漏らし、左手をそっとボウルを持つトビアの掌に添えると恥ずかしさで朱に染まるその耳朶を柔らかく食んだ。

「うわわっ!!ギリっ!!なんだよ急に」
「いや、ついな」

その反応が楽しくてついちょっかいをかけてしまうのは悪い癖だ。
ボウルを二人で手にしたままギリは手袋のついた右手で菜箸を取り、卵を撹拌していく。
その間にもフライパンを熱して油を引いて。

うわぁ、トビアが歓声をあげてその手際のよさに見とれるのも仕方ない。
憧れを含んだ瞳で見上げられるのがこそばゆくて、ギリはこほんとひとつ咳を吐くとすっと視線を外す。

「ほら、もたもたするな。フライパンに卵をいれろ」
「あ・うん」
「そしたらこうやって、」
「なぁ、ギリ…」

手際よくかき混ぜて、と告げるも、ギリの左手はボウルから離れ、今はトビアの細い腰を抱くように添えられている。
白いシャツに隠れた細い腰骨をなぞり、柔らかな太ももに触れればくすぐったいのだろうギリの腕から逃れようと身をよじるが、後ろから抱え込まれてしまえばそれも不可能だ。
耳元でフライパンを持つように低くささやけばそれだけで首筋を赤らめる少年の姿が堪らない。

「なんだよ、海賊」
「何か恥ずかしいんだけど」
「だからやってるんだが?」

半熟のオムレツを白い皿に移して。
唇を尖らせて見上げるトビアに口付ける。
腰をしっかり抱いて、猫のような彼が逃げないように優しくそれでも深く舌を交わせば、意思の強い茶色の瞳には淫らな熱が点り出すのだ。

「ギリ…」
「どうした海賊、目が潤んでいるぞ」
「バーカ」

自分が原因だというのに、からかうように潤んだ瞳を指摘すれば、ちからが入らないのかもたれ掛かる体。
ああ。その重ささえも心地よくて頬は自然とにやけてしまう。

「トーストは?」
「もうすぐ」

ふにゃふにゃの腰を抱きかかえて食卓に向かう。
焼き上がったパンはかつて対峙したもう一人の海賊の男のお手製だという。
さて、それに何を添えようか。
皿と力の抜けたトビアを食卓に座らせてあたりを見回した。

あぁ、これがいい。
鈍感で馬鹿で真っ直ぐなあの海賊少年の髪のように輝く甘いハチミツ。
それをたくさんかけよう。
その甘さにむせかえるほどに、たっぷりと。




 
 

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空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

支部にも同時にUPしています。
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