一畳ブログ
空知椎音の妄想を書きなぐる場所です。
801的・同人的要素が強いので、注意してください。
この世のあらゆるものとはまったく無関係な唯の妄想です。
苦手な方はゴーバックプリーズ。
画面からは801mm離れて見やがって下さい。**一部に18歳以上の大きなお友達用の閲覧物があります。18歳未満のお友達は見てはいけません**
ため息 (東←巻)
【ついった内ペダルクラスタ祭り投下ブツ】
東巻です!!
そしていつもながらぬるくてごめんなさい!
祭りの詳細は #PDLCPmatsuri で検索!
続きで本文
**ため息**
「なぁ、金城気になる奴がいるんだけど」
「…どこのチームだ?情報を集めておこう」
部室でパソコン相手にデータを整理している金城に告げれば、自転車競技のことかと眼鏡を光らせ問いつめられため息をつく。
「恋愛関係だから構わねえよ」
「そうか、」
朴念仁に聞いたのが間違いだと思って部室を出る。
ブブブ、制服のポケットが小刻みに揺れた。
携帯がメールを受信したらしい。
(…アイツか?今日、5回目ショ)
なり続けるバイブ。
思い当たるのは神奈川の西端にいるあいつ。
用もないのにメールや電話ばかりしてきて。
(どうせ……)
他愛のないモノだろうとメールを開けば、休日によく遊びに行くカラオケ屋のDMで。
本日30%オフと鮮やかなデコメで作られたメールを開いた瞬間削除した。
(期待しすぎ、ショ)
盛大にため息をつく。
暇があればメールを送ってくる相手を初めはうっとおしく思っていたはずなのに、気付けばそのメールを楽しみに待つ自分がいて。
それを自覚したときの衝撃といったら、言葉にするのも難しい。
スリーピングクライムと呼ばれる彼のスタイルのように気付かないうちに巻島の懐に入って、心の大部分をかっさらっていった。
また巻島の携帯が鳴る。
今度は電話のようだ。
ディスプレイは見なかった。
こんなに意識をして画面に映るのが違う名前だったらきっと落胆した声が相手に伝わるだろうし、逆に彼の名前だったら緊張して酷く浮ついた話し方になってしまうと自分で感じていたからだ。
だから何も考えずに――いや、巻島の無意識の中で期待が半分を占めていたのだが――携帯を開いて耳に当てた。
「ハイ」
『巻島か、金城だ』
「………」
『明日の予定だが…』
「…………」
電話の向こうからは数分前別れた我が総北高校自転車競技部の主将の声。
また巻島は大きくため息をついた。
(巻ちゃん、巻ちゃん溜め息をつくと幸せが逃げてしまうんよ)
いつか会ったときにそんなことを大まじめな顔で言っていたのをふと思い出した。
その時は全然意識もしてなかったから身長の低い彼を見下ろして「そんなの迷信ショ」と鼻で笑ってやったのだが、それも迷信とは言い切れないようだ。
またため息をつく。
期待していた自分に、欲しいときにこないあいつに。
自分が溜息一つ吐く度にメールや電話が来なくなるような気がしたが、無意識のうちに吐き出されるものを止めるのは難しかった。
玉虫色の長い髪をかきむしる。
余計な感情を排除するために。
ブブブ、とまた制服に入れた携帯が鳴った。
ディスプレイはやっぱり見なかった。
「はい」
『巻ちゃん?俺だけど、俺!!』
「俺じゃわからんショ」
『眠れる森の美形、東堂尽八だよ!!』
「はぁ…自分で言うなショ」
『巻ちゃん溜息!!溜息は幸せ逃がすから吐いちゃならんよ!!』
「………ハァ」
電話口の相手のハイテンションに巻島はまた溜息をついた。
(幸せが逃げるって言うけど、今が幸せなら逃げたって……)
溜息一つで逃げる些細な幸福なんて、今はどうでもよかった。
逃げる先からやってくるのだから。
東巻です!!
そしていつもながらぬるくてごめんなさい!
祭りの詳細は #PDLCPmatsuri で検索!
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**ため息**
「なぁ、金城気になる奴がいるんだけど」
「…どこのチームだ?情報を集めておこう」
部室でパソコン相手にデータを整理している金城に告げれば、自転車競技のことかと眼鏡を光らせ問いつめられため息をつく。
「恋愛関係だから構わねえよ」
「そうか、」
朴念仁に聞いたのが間違いだと思って部室を出る。
ブブブ、制服のポケットが小刻みに揺れた。
携帯がメールを受信したらしい。
(…アイツか?今日、5回目ショ)
なり続けるバイブ。
思い当たるのは神奈川の西端にいるあいつ。
用もないのにメールや電話ばかりしてきて。
(どうせ……)
他愛のないモノだろうとメールを開けば、休日によく遊びに行くカラオケ屋のDMで。
本日30%オフと鮮やかなデコメで作られたメールを開いた瞬間削除した。
(期待しすぎ、ショ)
盛大にため息をつく。
暇があればメールを送ってくる相手を初めはうっとおしく思っていたはずなのに、気付けばそのメールを楽しみに待つ自分がいて。
それを自覚したときの衝撃といったら、言葉にするのも難しい。
スリーピングクライムと呼ばれる彼のスタイルのように気付かないうちに巻島の懐に入って、心の大部分をかっさらっていった。
また巻島の携帯が鳴る。
今度は電話のようだ。
ディスプレイは見なかった。
こんなに意識をして画面に映るのが違う名前だったらきっと落胆した声が相手に伝わるだろうし、逆に彼の名前だったら緊張して酷く浮ついた話し方になってしまうと自分で感じていたからだ。
だから何も考えずに――いや、巻島の無意識の中で期待が半分を占めていたのだが――携帯を開いて耳に当てた。
「ハイ」
『巻島か、金城だ』
「………」
『明日の予定だが…』
「…………」
電話の向こうからは数分前別れた我が総北高校自転車競技部の主将の声。
また巻島は大きくため息をついた。
(巻ちゃん、巻ちゃん溜め息をつくと幸せが逃げてしまうんよ)
いつか会ったときにそんなことを大まじめな顔で言っていたのをふと思い出した。
その時は全然意識もしてなかったから身長の低い彼を見下ろして「そんなの迷信ショ」と鼻で笑ってやったのだが、それも迷信とは言い切れないようだ。
またため息をつく。
期待していた自分に、欲しいときにこないあいつに。
自分が溜息一つ吐く度にメールや電話が来なくなるような気がしたが、無意識のうちに吐き出されるものを止めるのは難しかった。
玉虫色の長い髪をかきむしる。
余計な感情を排除するために。
ブブブ、とまた制服に入れた携帯が鳴った。
ディスプレイはやっぱり見なかった。
「はい」
『巻ちゃん?俺だけど、俺!!』
「俺じゃわからんショ」
『眠れる森の美形、東堂尽八だよ!!』
「はぁ…自分で言うなショ」
『巻ちゃん溜息!!溜息は幸せ逃がすから吐いちゃならんよ!!』
「………ハァ」
電話口の相手のハイテンションに巻島はまた溜息をついた。
(幸せが逃げるって言うけど、今が幸せなら逃げたって……)
溜息一つで逃げる些細な幸福なんて、今はどうでもよかった。
逃げる先からやってくるのだから。
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プロフィール
HN:
そらちしいね
年齢:
124
性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。
支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)
現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・
お気軽にお声かけください!
リンクは女性向け同人サイト様に限りリンクフリーです。
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