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まだあげ初めし前髪の(今→金)

  
ペダルクラスタ祭りとは関係ない金城君受けー!

今泉君は片思い成就しないキャラですよね^q^
金城君すきで、兄に対抗心もやすも相手されないかわいそうな子!

かわいそう!
かわいそうだけどそこが今泉クォリティ!!




つづきで本文







  
**まだあげ初めし前髪の**




初めてあったのはもうどこだか覚えていない。
初めて心引かれたのは、つい最近。
追いかけても追いかけても追いつけない背中と、絶対に自分に向けられることなく常にどこか遠くを見つめる姿に、心奪われた。
良くも悪くも「人間」にここまで惹かれるのは―――執着するのは、御堂筋以外には初めてで、感情を持て余すように、青く甘酸っぱい気持ちが心の中にあふれだしては感情のコントロールができづに戸惑っていた。


「今泉、食べないのか?」
「食べます」

目の前には今泉の意中の人・金城真護がピンクのエプロンを着て座っている。

「なぜ寒咲さんのうちに金城さんが?」
食卓におかれた肉じゃがに箸を延ばしながら坂道が首を傾げているが、目の前の食料の前に気にする者はいなかった。


練習が終わった後、「うちで夕飯でもどう?」と幹が満面の笑顔を見せて三人の前に現れた。
小野田と鳴子は幹の家庭科技術力のなさをしらないから「女子の手作りや!!」とはしゃいでいるけれど、砂糖と塩を間違え、食べ物かと疑ってしまうようなものしか出せない幹を知っている今泉はうきうきと足取り軽い二人の後について寒咲家にむかった。

(きっと通司さんのてづくりだろう)



寒咲家の食卓は期待しない。

それが幹の幼馴染の今泉の考えだ。
寒咲家の大黒柱の寒咲通司の豪快な男料理だろうと、思い向かった先に現れたのは、制服の上にピンクのエプロンを着た金城真護だった。

「き、金城さん!?」
「なんでおるねーん!!もしやマネジの旦那かい」

どもる小野田に、つっこみながら笑う鳴子。
日常だと平然な顔をしている幹と金城。
結局どういうことなのか、問いかけることもできなくて食事を終えて寒咲家を後にした。

「金城さんなんでもできるんですね、さすがエース!!」
「ほんまやな!マネジのちゃうってがっかりしてたけど、あれはあれでオッケーやな」

二人は特に気にしていないらしい。

なぜあの場所に学年の違う、主将の金城がいたということを。
今泉は気になって仕方なくて食事は喉を通らないし、味なんか全く解らなかった。



自転車を惹いて帰路に就く。
外までわざわざ送ってくれた幹と金城の横に、店番をしていたのか、緑のエプロン姿の寒咲が合流する。
時折遠目からみても解るくらいに、無表情な金城が微笑むのが解った。

(金城さんにあんな表情させてみたい…)

幹が店には行った瞬間寒咲が真護の腰を抱き寄せて、短く刈り上げられた額にキスをした。

(あいつ…あとでボコす!!レースでも恋愛でも負けられるか、どんな戦いも!!)

メラメラとやる気の炎を燃えたぎらせて今泉は寒咲と金城に背を向け自転車を漕ぎ出す。
その後ろで、金城が首に両腕を回し濃厚なキスをしているとも知らずに。

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そらちしいね
年齢:
124
性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)

現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・

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