一畳ブログ
空知椎音の妄想を書きなぐる場所です。
801的・同人的要素が強いので、注意してください。
この世のあらゆるものとはまったく無関係な唯の妄想です。
苦手な方はゴーバックプリーズ。
画面からは801mm離れて見やがって下さい。**一部に18歳以上の大きなお友達用の閲覧物があります。18歳未満のお友達は見てはいけません**
オレンジ・オランジェ(今金)
先週のペダル位の今泉がイケメン泉過ぎて禿げました。
それなのに
「今泉がこのままかっこ良く決めて終わるわけ無い・・・・・・絶対ダメ泉になるんでしょ」
とか思ってしまうダメ人間しいねです。
というわけで、当社比で童貞ポイントが低い今泉×金城くんです。
そして目指せリリカルホモ!
続きで本文
**オレンジ・オランジェ**
「先輩、剥けましたよ」
小さな果物ナイフを使って今泉は器用にオレンジをむいていく。
房に沿って360度刃を通して手のひらの中で八等分されたオレンジを今度は手で優しく厚い皮を削ぎ落とし、白い甘皮や筋も丁寧に取り除いて二人の間の真っ白い皿に並べる。
「あぁ、ありがとう」
「いえ、好きでやってるんで」
用意されたピックを使わずに深爪になるほどに短く切り揃えられた桃色の爪に形どられた指で、金城は瑞々しく輝くオレンジをつまみ上げて肉厚の唇でかじりついた。
「甘いな」
「暑い夏だと甘くなるんすよ」
「そうか」
黒縁の眼鏡の向こう、凛と真っ直ぐの瞳が皮を剥く今泉に注がれる。
ナイフを傾けて、長い指で皮を剥いで、皿に並べて。
その一挙一動足を余すことなく 見つめられれば体の中の炎が揺らめいて手元が狂ってしまいそうになる。
今年の夏は暑かった。
平年並みとテレビのアナウンサーは言うけれど、その気温以上に暑く感じたのは天気のせいだけではない気がする。
まぁもっとも、今泉の手の中のオレンジはフロリダ産のものだから、日本の夏が直接関係しているとは思えないのだが。
「俺はもっと酸っぱいヤツが好きですけど」
「甘夏とかか」
「ええ。あれくらい酸っぱくないと」
上手く剥けなかったオレンジを口に運び入れて今泉は唇を嘗めながら苦笑いして見せた。
甘いものは苦手だった。
水分補給の為のスポーツドリンクでさえ甘過ぎると思うことだってある。
それにオレンジの独特ののどに貼りつくような甘さはただでさえ少ない口内の水分を奪ってしまうような気がした。
「俺は夏みかんの方が苦手かもしれん」
「酸っぱさが?」
「それもあるが、どうもあの苦味がな」
「金城さんにも苦手なものがあるんですね」
二歳年下の今泉からすれば高校3年生の金城はひどく大人びて見えたから、苦手なモノとか、嫌いなモノなんて一個も無いような気がして、眉をしかめながらオレンジを齧るその姿に僅かに微笑みを漏らした。
最後の一つを剥き終わり今泉がナイフを置いて漸く真直ぐ金城に向き直れば、その逞しい腕に一筋、薄く橙に色づけられた果汁が垂れ落ちてきている。
「金城さん、腕…垂れてますよ」
ナイフを拭った布巾を手にして机の上へ身を乗り出すように今泉は腕を伸ばすが大丈夫だとばかりに遮るように掲げられた手のひらに所在を無くしたようにゆっくりと手を下ろした。
「大丈夫だ」
そう告げる金城は肘まで伝わるオレンジの果汁に舌を這わせ筋肉の筋に沿うようにゆっくりと舐めとっていく。
手首を曲げることで現われた腕の窪みと筋肉の凹凸に視線が釘付けになる。
小麦色の肌の上を滑る赤い舌がひどく艶めかしくて、今泉は自身の頬が火照っていくのを感じずにはいられなかった。
「甘いな」
漸くの沈黙を破る金城の発声に今泉はひとつゆっくりと両目を瞬きさせてその様子を眺める。
瞼が落ちる度にまるでカメラのシャッターのように金城の動きが網膜に焼き付いていく。
コマ送りに進む風景に今泉は息を止めて見つめる事しか出来ない。
映画のようだ。
伏し目がちに俯く金城の漆黒の瞳がゆっくりと今泉に戻ってくる。
「どうした?食べるか?」
「あ……」
じっと見つめていた今泉の視線を金城はオレンジが食べたいのだと勘違いしたようだ。
確かにモノ欲しそうにしていたかもしれないが、欲しいモノはオレンジなんかじゃなかった。
まあ、そんなこと言えるわけもなくて、小さく呻き声を上げたあと口を閉じて無言で頷いた。
「これはうまいぞ」
厚く大きな唇に弧を描かせて微笑む金城は一際大きな房をその指で摘み上げて机の向かい側の今泉に手を伸ばし差し出した。
甘い匂いが広がる。
果汁が滴るオレンジは先程拭ったばかりの金城の指をまた濡らし出して。
いただきます、と呟いた今泉は舌をぺろりとのぞかせて、オレンジ色の果汁の垂れる金城の手の甲に唇を寄せた。
「……ん、」
肌の上をなめらかに滑っていく舌に金城は僅かに肩を震わせた。
手の甲から指先にかけてゆっくりと舐め上げ、指の又や爪の隙間も丁寧に舌を這わせる。
今泉の唇にオレンジが吸い込まれていった頃には、金城の頬は季節外れの桜のように色づいていた。
「ごちそうさまです」
指を含みチュウっと音を立てて吸い上げると漸く金城を解放する。
口の周りを濡らすオレンジを赤い舌で舐めとると、口角を上げて満足そうに微笑んだ。
「オレンジもイイですね…金城さんの味がする」
「指まで舐めるからだ」
自分の親指をペロリと舐めて少しまゆをしかめた今泉に眉を下げた金城は微笑みを向ける。
「ねえ金城さん」
今泉の呼びかけに顔を上げれば細く長い指に無防備なその頬を挟まれ。
机を挟んで段々近づく顔に金城はゆっくりと瞼を伏せた。
ちゅ
唇同士が触れ合うだけの優しく静かな接吻にどこか物足りなさを感じて金城は離れていく唇を見つめている。
「甘い…」
ぽつりと零れた言葉はどちらのものだっただろうか。
絡み合う視線の中机の上で求め合うようにお互いの指をにぎりあう。
指先から伝わる暖かさと鼓動に触れ合う場所から溶け合うようで、まるで引力に引かれるように2人の唇は近づいて重なり合っていった。
「あまい、な」
「嫌いじゃないでしょう?」
ひと呼吸もふた呼吸もあと銀色の糸を引いて離れた唇はオレンジの果汁に濡れたように艶めいていて。
「オレンジ味でした?」
「いや」
今泉の問い掛けの意味がわかったのか握りあった指をぎゅっと握り返す。
「分からないからもう一回だ」
繋ぎあった手を引けば今泉の上体が机に乗り上がる。
無造作に置かれたオレンジが床に落ちていったのを2人は知らないだろう。
それなのに
「今泉がこのままかっこ良く決めて終わるわけ無い・・・・・・絶対ダメ泉になるんでしょ」
とか思ってしまうダメ人間しいねです。
というわけで、当社比で童貞ポイントが低い今泉×金城くんです。
そして目指せリリカルホモ!
続きで本文
**オレンジ・オランジェ**
「先輩、剥けましたよ」
小さな果物ナイフを使って今泉は器用にオレンジをむいていく。
房に沿って360度刃を通して手のひらの中で八等分されたオレンジを今度は手で優しく厚い皮を削ぎ落とし、白い甘皮や筋も丁寧に取り除いて二人の間の真っ白い皿に並べる。
「あぁ、ありがとう」
「いえ、好きでやってるんで」
用意されたピックを使わずに深爪になるほどに短く切り揃えられた桃色の爪に形どられた指で、金城は瑞々しく輝くオレンジをつまみ上げて肉厚の唇でかじりついた。
「甘いな」
「暑い夏だと甘くなるんすよ」
「そうか」
黒縁の眼鏡の向こう、凛と真っ直ぐの瞳が皮を剥く今泉に注がれる。
ナイフを傾けて、長い指で皮を剥いで、皿に並べて。
その一挙一動足を余すことなく 見つめられれば体の中の炎が揺らめいて手元が狂ってしまいそうになる。
今年の夏は暑かった。
平年並みとテレビのアナウンサーは言うけれど、その気温以上に暑く感じたのは天気のせいだけではない気がする。
まぁもっとも、今泉の手の中のオレンジはフロリダ産のものだから、日本の夏が直接関係しているとは思えないのだが。
「俺はもっと酸っぱいヤツが好きですけど」
「甘夏とかか」
「ええ。あれくらい酸っぱくないと」
上手く剥けなかったオレンジを口に運び入れて今泉は唇を嘗めながら苦笑いして見せた。
甘いものは苦手だった。
水分補給の為のスポーツドリンクでさえ甘過ぎると思うことだってある。
それにオレンジの独特ののどに貼りつくような甘さはただでさえ少ない口内の水分を奪ってしまうような気がした。
「俺は夏みかんの方が苦手かもしれん」
「酸っぱさが?」
「それもあるが、どうもあの苦味がな」
「金城さんにも苦手なものがあるんですね」
二歳年下の今泉からすれば高校3年生の金城はひどく大人びて見えたから、苦手なモノとか、嫌いなモノなんて一個も無いような気がして、眉をしかめながらオレンジを齧るその姿に僅かに微笑みを漏らした。
最後の一つを剥き終わり今泉がナイフを置いて漸く真直ぐ金城に向き直れば、その逞しい腕に一筋、薄く橙に色づけられた果汁が垂れ落ちてきている。
「金城さん、腕…垂れてますよ」
ナイフを拭った布巾を手にして机の上へ身を乗り出すように今泉は腕を伸ばすが大丈夫だとばかりに遮るように掲げられた手のひらに所在を無くしたようにゆっくりと手を下ろした。
「大丈夫だ」
そう告げる金城は肘まで伝わるオレンジの果汁に舌を這わせ筋肉の筋に沿うようにゆっくりと舐めとっていく。
手首を曲げることで現われた腕の窪みと筋肉の凹凸に視線が釘付けになる。
小麦色の肌の上を滑る赤い舌がひどく艶めかしくて、今泉は自身の頬が火照っていくのを感じずにはいられなかった。
「甘いな」
漸くの沈黙を破る金城の発声に今泉はひとつゆっくりと両目を瞬きさせてその様子を眺める。
瞼が落ちる度にまるでカメラのシャッターのように金城の動きが網膜に焼き付いていく。
コマ送りに進む風景に今泉は息を止めて見つめる事しか出来ない。
映画のようだ。
伏し目がちに俯く金城の漆黒の瞳がゆっくりと今泉に戻ってくる。
「どうした?食べるか?」
「あ……」
じっと見つめていた今泉の視線を金城はオレンジが食べたいのだと勘違いしたようだ。
確かにモノ欲しそうにしていたかもしれないが、欲しいモノはオレンジなんかじゃなかった。
まあ、そんなこと言えるわけもなくて、小さく呻き声を上げたあと口を閉じて無言で頷いた。
「これはうまいぞ」
厚く大きな唇に弧を描かせて微笑む金城は一際大きな房をその指で摘み上げて机の向かい側の今泉に手を伸ばし差し出した。
甘い匂いが広がる。
果汁が滴るオレンジは先程拭ったばかりの金城の指をまた濡らし出して。
いただきます、と呟いた今泉は舌をぺろりとのぞかせて、オレンジ色の果汁の垂れる金城の手の甲に唇を寄せた。
「……ん、」
肌の上をなめらかに滑っていく舌に金城は僅かに肩を震わせた。
手の甲から指先にかけてゆっくりと舐め上げ、指の又や爪の隙間も丁寧に舌を這わせる。
今泉の唇にオレンジが吸い込まれていった頃には、金城の頬は季節外れの桜のように色づいていた。
「ごちそうさまです」
指を含みチュウっと音を立てて吸い上げると漸く金城を解放する。
口の周りを濡らすオレンジを赤い舌で舐めとると、口角を上げて満足そうに微笑んだ。
「オレンジもイイですね…金城さんの味がする」
「指まで舐めるからだ」
自分の親指をペロリと舐めて少しまゆをしかめた今泉に眉を下げた金城は微笑みを向ける。
「ねえ金城さん」
今泉の呼びかけに顔を上げれば細く長い指に無防備なその頬を挟まれ。
机を挟んで段々近づく顔に金城はゆっくりと瞼を伏せた。
ちゅ
唇同士が触れ合うだけの優しく静かな接吻にどこか物足りなさを感じて金城は離れていく唇を見つめている。
「甘い…」
ぽつりと零れた言葉はどちらのものだっただろうか。
絡み合う視線の中机の上で求め合うようにお互いの指をにぎりあう。
指先から伝わる暖かさと鼓動に触れ合う場所から溶け合うようで、まるで引力に引かれるように2人の唇は近づいて重なり合っていった。
「あまい、な」
「嫌いじゃないでしょう?」
ひと呼吸もふた呼吸もあと銀色の糸を引いて離れた唇はオレンジの果汁に濡れたように艶めいていて。
「オレンジ味でした?」
「いや」
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アクセス解析
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プロフィール
HN:
そらちしいね
年齢:
124
性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。
支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)
現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・
お気軽にお声かけください!
リンクは女性向け同人サイト様に限りリンクフリーです。
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