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金城真護の消失(今金)

 


^ω^<もう何も言うまい。






しいねさんの言語が吹っ飛びました。
私が待ち望んでいた瞬間がついに来ました。



今泉くんが金城くんに恋したお^ω^



はい妄想妄想。
このままゴールして、本栖湖の富士山が綺麗に見えるポイントで挙式上げればいいよ。


それにしても今泉くんはこのまま御堂筋依存が金城くん依存にスライドしてくだけなような気がして心配です。
金城くんいなくなったら、うつモード脱出できねえんじゃないかって思うんです。
でもそれは愛の力で依存今泉もキャッチしてください金城くんってことでおk?ですよね

それにしても、ほんと私の時代が来た!って思ったwww
増えろ今金!





続きで本文





 

**金城真護の消失**


体が妙に重くて目が覚めた。
あたりは真っ白で霞がかっている。
建物も、地べたも見えない。
自分がどんな姿をしているのか今泉には感覚としてさえ感じ取れないでいた。

声をだそうと思って口を開いたが、どうやって声を出していたのかさえもわからない。
口をパクパクと開閉させていれば、今度は呼吸の仕方も分からなくなって息苦しさで、体が更に重くなった。

「どうした、今泉」

不意に降ってきた声に目をひらかせれば、目の前に金城の姿が見えた。
相手が見下ろすようにして自分を眺めていることから漸く今泉は自身が寝転がっているんだと把握できた。

きんじょうさん、

名前を予防と口を開くもどうやって「き」という発音をすればいいかわからない。
相手に助けを求めようと腕を動かそうにも鉛を仕込まれているほどに腕は重くびくともしない。

「あまり寂しそうな顔をするな。離れがたいだろう?」

自分はどんな顔をしているのだろうか自分では見えない自分の表情を想像する。
顔の横にしゃがみこんだ金城の瞳には誰も写っていない。

耳に入ってきた言葉に今泉は目を見開かせて驚愕の表情をした。

きいていません!なんで!おれなにかしましたか!

叫んで、そして両の腕ですがりついてその理由を問いつめたいのに、体は言うことを聞かず、ヒュウと虚しく喉が鳴るばかりだった。
何かしたのだろうか。
何がいけなかったのだろうか。
思い出しても心当たりなどない。

片付けをせずに寝てしまったことか、それとも洗濯をたたまずに箪笥に仕舞ったことか、思い出そうとしても過失も離れる理由も見えてはこない。

「大丈夫だ、もうお前はお俺がいなくてもやっていける」

金城の大きな手のひらが今泉の頭を撫でた。
温かいはずのその手のひらは氷のように冷たくて自分が拒絶されているかのように感じられた。

いかないでください!おれを!おいていかないでください!!

涙さえもどうすれば出るのかわからずに必死に金城を見つめるも、この思いは全く伝わっていないようで、立ち上がるとゆっくりと背中を向けた。
動かない腕を持ち上げようとすれば、そこは底なしの泥沼のように体が下へ下へと沈んでいく。
霞んだ背景の中に金城の背中が溶けていく。


「まってください!!!」

ようやく声が出たのは、その後ろ姿が完全にもやに消えた時だった。




***


「きんじょう、さん!」

消えていく愛しい人の背中を見つめるしかできなかった。
あまりの恐怖心に今泉はベッドから飛び起きる。
真っ黒な髪の毛は汗で顔に張り付いて気持ちが悪い。
肌寒いほどの外気にもかかわらず全身ぐっしょりと根巻きのスウェットが濡れるほどに汗をかいていた。

「今」が「現」か「夢」か判別することが今泉には難しい。
フワフワと浮遊する思考と先程までの残酷なまでの「体験」に脳が混乱して現実との境界を曖昧にしていた。

「きんじょうさん、きんじょう、さ・・・・」
「・・・・どうした、いまいずみ」

両目に涙を貯めて自分に背を向けていってしまった金城を探す。
「まださっき言ったばかりだから追いかければ間に合う」とベッドから降りようとすれば隣から眠たげな声が届いた。

「まだ、早いだろう、」
「金城さん?」
「なんだ」

居なくなってしまったはずの金城が隣で寝ていたことに驚きと安心感が今泉を包み込む。
ああ、あれは夢だったのか、と漸く気づいたのか、こわばった表情がだんだんと溶けていく。
目を見開いてこわごわ名前を呼べば、困ったように眉を下げて金城は今泉に微笑を向けた。

「金城さんが、居なくなる夢を見て」
「また、そんな事でこんな顔するな」
「でも」

半身を起こして笑う金城の大きな体に抱きついて肩に額を埋めれば温かなぬくもりが今泉を包み込む。
触れた肌から金城の鼓動が聞こえ、その音と自分の心臓の拍動が合わさりだんだんと同じリズムになっていく。

「大丈夫だ、俺はどこにもいかない」
「ほんとう、ですか」
「ああ」

今泉の汗で濡れ束になった黒髪をほぐすように金城が髪をすいた。
首筋に鼻を摺り寄せるのがくすぐったいのか金城がわずかに身じろぐが、脇を通って背中までがっしりと回された今泉の腕からは逃れられるはずもなく、のしかかる体重をしっかりと受け止めている。

「どこにも、いかないでください」
「ああ」
「俺のこと、置いて行かないでください」
「わかってる」

またどこかにいってしまわないように、と今泉は抱きしめた腕に力を込めた。
痛いぞ、と頭の上で金城が笑っていたけれど、構わず、ぎゅっと抱きしめた。
不安で仕方なかった。

(このまま、触れた腕が融け合ってしまえばいいのに。)

そうすれば一人でも、ひとりじゃないから。
消えてしまっても、怖くはない。

でもそんなことはできないから、ただ黙って、金城のぬくもりを噛み締めていた。
融け合うほどに、肌を合わせて。


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空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

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