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嗚呼、愛しのお兄様 ep.2(三清)

 

久々、現パロです。
本当はバレンタインネタを合わせてきたかったんですが、忘れました^q^<ばれんたいんとかむりぽ

で、
しかも、ちょっと時代?が飛びます。
三成が大学生になりました^w^
で、
アパートで二人暮らしです。
清正は高2くらいです。

いや、創史演武イイネ!
清正と並んでみっつんが走ってきて、褒めてくれるんです?
うひひ。
むねしーが雇えるようになったら、宗清三清で戦場デートしまう☆彡


拍手&コメント&アンケート回答ありがとうございます!!
はげみになります!!


それにしても、三成のツン部分がありません。
いいじゃない!
デレ全開のお兄様でも!
なんて。
ごめんなさい
 



**嗚呼、愛しのお兄様 ep.2**



大学生というのはこんなにも怠惰なものなのか、と清正はよく思う。
登校は朝9司、授業は4時までで、あとはアルバイト。
懸命に死ぬ思いをして寝る間を惜しんで入学した場所は、さぞ辛い世界だと思いきや、この春から二人暮らしを始めた兄・三成の自由気侭さからが一切辛さなど見えない。
週3で家庭教師のアルバイトをしてるため帰宅が9時近くになるが、その他の日は部活をして帰宅する清正よりも早く家にいた。

「俺よりも早く帰ってきてるなら飯ぐらい用意しろよ」

ため息を付いて制服のジャケットを脱ぐと、その上から水色のエプロンを着て、リビングでなにやら難しい専門書を読む三成に向かって清正は不満の色を漏らす。
今日は三成のバイトのない日だ。授業も、午後一番のコマで終わるため帰宅は4時前のはず。
しかし、三成は殆ど家事をやらない。
強いて言うならば、洗濯くらいで、掃除、食事の用意などはもっぱら高校生の清正だのみだった。

「仕方あるまい、俺の作ったまずい飯などもう二度と食いたくないのだよ」
「だからってな、すこしくらい努力しろ、努力」
「うるさい。お前の飯がうまいんだからそれでいいだろう」

出来上がったパスタの皿を運んでくる清正の料理の手際のよさは養母・ねねの折り紙付きだ。
三成が食べたいといえばだいたいそれが出てくるし、レシピなどをみなくても、何でも作れるというのだから、三成自身が努力をしなくなるのも当然だ。
今日も、冷蔵庫の食材のありあわせのパスタとは思えない彩りと香ばしいかおりに三成が嬉しそうな笑顔を見せた。

このぶっきらぼうで俺様で、口の悪い三成が、時々漏らす素直な褒め言葉と柔らかい笑顔に清正は弱い。
普段は些細な喧嘩ばかりなのに、急に素直になられては心臓が飛び跳ねるくらいにびっくりしてしまう。
(惚れた弱みか)
自分で作ったパスタをほおばりながら溜息をつく。
そっと視線を上げて目の前に座る三成に目を向ければ長いまつげの生えたまぶたがそっと伏せられ白い肌に小さな影を落としているのが見えた。

息が止まる。
黙っていれば美人の兄に視線が釘付けになる自分が憎い。
首筋からだんだんと熱くなっていく肌を止めることができずに残りのパスタをかきこんだ。
(なんか・・・新婚みたいd)
ぼんやりと少女漫画のようなことを考え出す頭を懸命に振って、くだらない妄想を吹き飛ばそうとするがわきあがる考えはすぐに打ち消せるはずもなく、膨らまし粉を入れたパンのように膨張していくばかりだ。

「うまい」とか「こないだ作ったあれが食いたい」など、ぶっきらぼうでも自分の料理が評価されると思うとうれしくなって舞い上がってしまう。
そして、また褒められたくてねねにメールをしては新しいレシピを覚える。

「ほんと、清正、恋する女の子みたいでかわいいねえ!」
実家のキッチンにたって初めてねねに料理を教えてもらったときのことを思い出す。
その時は、ばれるのがいやで、高校生にもなったがたいのイイオトコが恥ずかしいなんて思って「どうせ、あいつはできないから俺がしっかりしなきゃって思ってるだけです!!!」なんてぶっきらぼうに答えてしまったけれど。
「清正はいいお嫁さんになるねえ、」
と頭をなでられたとき心のなかがほっとあったまっただなんて、絶対に口が裂けても言えるはずがない。


「・・・どうしたんだ頭なんか振って。空っぽの頭がさらにからになるぞ」
「・・・・・・!?」

甘酸っぱいモノローグと恋する乙女のような妄想にひたっている清正に、皮肉めいた言葉が突き刺さる。
目の前に座った三成が、清正の奇行に目を細めて笑っている。

「なんだ、俺に褒められて嬉しくなって百面相してると思ったら、」
「う、うるさいばか!」

お兄様は何でもお見通しのようだ。
食べ終わった食器を二人分重ねて立ち上がった三成がそっと清正の横にたった。
その表情にはいまだニヤニヤと意地の悪い笑が貼りつけられていて。

「な、なんだよ」
「うまかったぞ、また明日も頼む」




ちゅ




右手で顎を捉えられて三成は清正の頬に口付けを落とす。
真っ赤になってかたまり、更に目を白黒させる清正をニヤニヤとした表情で見つめると食器を持って台所へと消えていった。

あぁ、兄にはかなわない。
唇が触れた場所を大事そうに手のひらで覆うと、ゆでダコみたいに耳まで真っ赤にさせて机の上に突っ伏した。





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1900/04/14
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空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

支部にも同時にUPしています。
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現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
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