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嗚呼、愛しのお兄様! ep.5(現パロ三清)

お久しぶりの三清現パロです。

次で一応両想いのラブラブおセックスとでも。




クロセカ始めました。
男主でOPPAI見てる。
OPPAI。
男主×龍興とか男主×勝頼ぷまい。
あと、伊達孫+男主とかもぷまい。
夢とかやりたい気分になります





続きで本文











**嗚呼、愛しのお兄様 ep5**






真夜中の一般道を走るセダン。
推薦入試で大学が決まったあと、三成はすぐに教習所に通い出した。
卒業までに取得した免許、親の中古のセダンを譲り受け乗りはじめて3年。


『デート用かよ』

と隣に座る弟は三成に悪態をつくけれど、助手席には清正しか乗せたことがない。
昔も今もこれからも載せるつもりはないのだ。


それなのに酒のせいで真っ青な顔をした弟は、三成の気持ちに気づくことはない。

『にぃにとけっこんすゆ』

ようやく幼稚園に上がりだした頃に向けられた言葉は今も覚えている。
色の薄い瞳で見つめて、三成の後ろを覚束ない足取りで追いかけてきた幼いあの頃からかわらない。
愛しい弟は、今も変わらずに愛しいままで。


(ここまで自分が我慢強いとはな)

優しい動きでカーブを曲がる。

弟が、清正が自分に気があるのは気づいていた。
まっすぐにそして憧れと熱を孕んだ視線を向けられて気づかないものはいないだろう。
本人がいくら無自覚だとしとも。


(自覚するまで…待ってやろう)

何度自らの心で繰り返した言葉を。
ゆっくりとゆっくりと外堀を埋めて、その瞳を自分だけに向けるように仕向けて。
気づいたら、バカで鈍感で愛しい弟がその視線の意味に気づいたら。

(俺の全力で愛してやろう)

アクセルをゆっくりと踏み込む。
窓の外の街灯が加速によって尾を引きながら煌めく。
ガラス越しに清正と視線があった気がした。







**





愛してる。

自分の口からそんな言葉がこぼれ落ちるとは思わなかった。
張り裂けんばかりだった心臓は言葉にした途端すうっと落ち着きを取り戻して、モヤモヤした心の影がすうっと取り払われていく。


言ってしまった。
でも後悔やはずかしさはない。
妙な清々しさに清正はホッとため息をはいた。


「気にすんなよ、俺が勝手に思ってるだけだ」
「そう、か」

返された兄の返事も存外普通なものだった。
もっと嫌そうな顔で『不快だ…失せろ』ぐらい言われるのではないかと思っていただけに拍子抜けしてしまう。
もしや、と思って右側の横顔を盗み見ても、真っ直ぐ前を向いて夜道を走る真面目な表情にもしやも万が一もまさかも無いことがうかがい知れてわずかな期待にほころんだ顔を俯かせた。


それから三成は始終無言で運転を続けていた。
清正も始めこそは気になっては感情の見えない美しい顔を盗み見ていたのだが、結局顔色を変えない兄に虚しさと憂鬱さばかりが募り夜の町の段々消え行く街灯をぼんやりと眺めていた。





***




「着いたぞ」

ゆっくりと止まる車体。
ぼんやりとした意識は夜の空気のように透き通る三成の声でこちら側へと帰ってくる。


「寝ていたのか…俺は」
「ああ、恥ずかしい寝言は俺の中だけで留めておこう」
「はぁっ!?なんだよそれ!!」

ステアリングに持たれるような体勢から呟かれた思いもしない言葉に眠気と疲労で重たくなった思考が急に現実に引き戻される。
何を言ったのだろうか。無意識のうちの意識ほど恐ろしいものはない。
ぎょっと目を見開いて運転席の兄を見やれば、薄い唇に半円を画いてニヤリと人の悪い笑みを浮かべた。


「何も言っていない」
「何だよ…びびらせんな馬鹿」

はあとため息をついて肩を落とせばうなだれる首に白磁のような手のひらが伸ばされる。
触れる指先は氷のように冷えているのに、撫でられた肌は焼けるように熱かった。


「馬鹿は貴様だ…」
「はぁ!?」
「俺の名の一つくらい寝言でこぼせば可愛いげがあるというのにな」

清正を見つめる双眸と視線が絡み合う。
そのわずかに目尻が上がった狐目が情けなく垂れ下がって自嘲気味の情けない笑みを作り出していた。

首筋に伸ばされた手のひらが清正の顎にかかる。
親指でそっと唇をなぞられれば電流が走ったように体を跳ねさせた。


「みつ、なり」

うまく名前が呼べない。
シートベルトはきっちりとその筋肉質な体をシートに固定して。


「全く可愛いげがないな」
「うるさい」
「可愛いげがない鈍感な馬鹿が堪らなく可愛く感じる俺は更に馬鹿なのかもしれん」
「みつ……っん、ぅっ」

サイドブレーキを乗り越えて三成が助手席側に身を乗り出す。
顎と肩を押さえてぽかんと口を開ける清正に口づける。
柔らかく唇を合わせるだけのキスを繰り返せば、徐々に緊張が解れてきたのか段々と行為は深まっていき、静かな深夜の車内にはちゅくちゅくという熱い水音ばかりが溢れ出ていた。








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1900/04/14
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自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。

支部にも同時にUPしています。
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現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
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