一畳ブログ
空知椎音の妄想を書きなぐる場所です。
801的・同人的要素が強いので、注意してください。
この世のあらゆるものとはまったく無関係な唯の妄想です。
苦手な方はゴーバックプリーズ。
画面からは801mm離れて見やがって下さい。**一部に18歳以上の大きなお友達用の閲覧物があります。18歳未満のお友達は見てはいけません**
狼男と残念イケメン王子様(宗清)
トリック・オア・トリート!
ということでご無沙汰ぶりですが、宗清です!
なんだかいつも以上にgdgdで申し訳ありませんwww
ハロウィンとかやらないのでなんだか宗清もgdgdですがすみませんwww
忙しくて更新できませんがよろしくお願いします
続きで本文
**狼男と残念イケメン王子様**
「…とりっくおあとりーと」
まるでやる気の無いぼんやりとした声を向けられて、無意識のうちに浮かんだ笑みを宗茂は片手で押さえる。
その仕草に髪の色と同じ銀色のつけ耳をした恐らく狼男であろう姿の清正がムッとしたようにその日に焼けた健康的な眉間に深々とシワを寄せた。
二十歳もとうにすぎた大人の男が仮装をするおかしさは清正本人もわかっているのだろう、「…おねねさまがだな…」ともごもごと仮装の言い訳をして見せるその姿は、普段の質実剛健で生真面目な姿からは全く想像できない。
「ならば仕方ないな」
「なら…笑うな」
「ははは、それとこれとは別だ」
ムキになって宗茂を見上げる度にその作り物の耳が動きやしないかとじっとその様子を眺めてみるが、銀糸の向こうの人の耳だけが恥ずかしさに赤く染まりぴくぴくと揺らめくだけだった。
にやにやと目を細めて笑う宗茂のおかげで清正の機嫌はすこぶる悪い。
他の兄弟がどんな仮装をしたかと問いかけてみれば、ぶすっとした声で「ドラキュラとフランケンだ」と答えた。
「その組み合わせならお前がドラキュラになりそうだがな」
「銀の耳だったから俺になった」
「ふむ」
未だ機嫌の直らない清正の偽物の耳を撫でれば、感覚など無いはずなのにくすぐったそうに首をよじらせる。
それがどうにも面白くて、じとっとした瞳で睨み付けられても宗茂はその手を離すのを止められそうになかった。
「楽しいのか?」
あきれるように低い声が投げつけられれば「清正だからな」と柔らかく微笑んで見せる。
『そう言うのは女にやれ』と散々清正に言われても、それを放つ顔に喜びの相が出ているのだから宗茂とて止められるわけがない。
意固地な男の言外の意味をとらえるのは煩わしさもあるが、無意識のうちに放たれるそれを本人以上に理解できるのはひどく愉快でもあったから仕方がない。
今日も首筋まで朱に染めてそわそわと筋肉質の体を揺らすのだからたちが悪い。
「これが本物ならばさらに愉快だろうな」
「俺が動物耳でも気色が悪いだろう」
狼耳のカチューシャを通り、短い銀髪に宗茂の指がかかる。
不貞腐れるようにそっぽを向く清正を宥めるようにその指は柔らかく髪の毛をすいていく。
時折銀糸の奥の柔らかな肌に触れれば電気が走ったかのようにびくりと体を戦慄かせた。
男らしく屈強な体に備わる敏感な肌。そのギャップがたまらない。
強い警戒心の向こうの元来の人のよさがみえるその一瞬に惹かれるのだ。
「むしろ萌える」
「バッ…お前な…いつも思うが残念なイケメンだよな」
「ありがとうと言っておこうか」
清正の全力の嫌味も悪口もキラリと光る白い歯を覗かせたイケメンスマイルによって完全無効化されてしまう。
宗茂の清々しいほどの自信にたかが仮装で拗ねている自分が小さく見えてしまうのだから恐ろしい。
「ところで」
一通り清正を撫で尽くしたあと、宗茂はふと真面目な顔に戻って小さく首を傾けた。
「何だ」
「そんな珍妙な格好で何がしたいんだ、清正は」
あぁ、ため息をついて清正は顔を覆う。
この馬鹿で残念で世間知らずのイケメン坊っちゃんは、清正の冒頭の台詞すら理解できていなかったのだ。
「ハロウィンだ、馬鹿。さっきのトリックオアトリートの挨拶のあとに菓子を渡すんだよ。持っていなければ悪戯されるんだ」
「あいにく手持ちがないから悪戯を頼もうかな」
「はぁ?悪戯を頼むって何だよ」
ガムやら飴やらの小さな菓子をもらって退散しようと思っていたところに降ってきた斜め上の言葉に、清正は片頬をひくひくと痙攣させて宗茂に詰め寄る。
ハロウィンに菓子ではなく悪戯を要求するなど聞いたことがない。
全くこの男の脳内構造が理解できなかった。
「菓子が用意できないから、変わりに清正から悪戯が欲しいのさ」
「馬鹿だな」
「そうだな。清正のこととなると、俺は馬鹿になるようだ」
いつものことだ、と言う思いを飲み込んで宗茂の部屋のドアを抜ける。
「本当に残念なイケメンだな」
「誉められると照れるな」
「誉めてない馬鹿」
清正の腰を抱いてたくましい首筋に整った鼻をこすりつけてくる。
そのうっとおしさを避けることも押しのけることもせずに清正は導かれるままに、宗茂の居室に消えていった。
「馬鹿茂!悪戯ってのはな・・・・もっと子供らしい・・・・」
「ふむ、俺も清正も子供ではない訳だから、ああいうものでも構わないだろう?」
銀髪の狼男にイケメン王子がニヤリと笑いかける。
王子のイタズラがどんなものだったかは狼男のプライドのためにここは口を結んでおこう。
「まあ、怒るな。元就公からのいただきものでも食べようではないか」
「・・・・機嫌取りかよ・・・って、もみじ饅頭があるなら先に出せばか!」
今夜は十六夜。
まだまだハロウィンの夜は長いのだ。
ということでご無沙汰ぶりですが、宗清です!
なんだかいつも以上にgdgdで申し訳ありませんwww
ハロウィンとかやらないのでなんだか宗清もgdgdですがすみませんwww
忙しくて更新できませんがよろしくお願いします
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**狼男と残念イケメン王子様**
「…とりっくおあとりーと」
まるでやる気の無いぼんやりとした声を向けられて、無意識のうちに浮かんだ笑みを宗茂は片手で押さえる。
その仕草に髪の色と同じ銀色のつけ耳をした恐らく狼男であろう姿の清正がムッとしたようにその日に焼けた健康的な眉間に深々とシワを寄せた。
二十歳もとうにすぎた大人の男が仮装をするおかしさは清正本人もわかっているのだろう、「…おねねさまがだな…」ともごもごと仮装の言い訳をして見せるその姿は、普段の質実剛健で生真面目な姿からは全く想像できない。
「ならば仕方ないな」
「なら…笑うな」
「ははは、それとこれとは別だ」
ムキになって宗茂を見上げる度にその作り物の耳が動きやしないかとじっとその様子を眺めてみるが、銀糸の向こうの人の耳だけが恥ずかしさに赤く染まりぴくぴくと揺らめくだけだった。
にやにやと目を細めて笑う宗茂のおかげで清正の機嫌はすこぶる悪い。
他の兄弟がどんな仮装をしたかと問いかけてみれば、ぶすっとした声で「ドラキュラとフランケンだ」と答えた。
「その組み合わせならお前がドラキュラになりそうだがな」
「銀の耳だったから俺になった」
「ふむ」
未だ機嫌の直らない清正の偽物の耳を撫でれば、感覚など無いはずなのにくすぐったそうに首をよじらせる。
それがどうにも面白くて、じとっとした瞳で睨み付けられても宗茂はその手を離すのを止められそうになかった。
「楽しいのか?」
あきれるように低い声が投げつけられれば「清正だからな」と柔らかく微笑んで見せる。
『そう言うのは女にやれ』と散々清正に言われても、それを放つ顔に喜びの相が出ているのだから宗茂とて止められるわけがない。
意固地な男の言外の意味をとらえるのは煩わしさもあるが、無意識のうちに放たれるそれを本人以上に理解できるのはひどく愉快でもあったから仕方がない。
今日も首筋まで朱に染めてそわそわと筋肉質の体を揺らすのだからたちが悪い。
「これが本物ならばさらに愉快だろうな」
「俺が動物耳でも気色が悪いだろう」
狼耳のカチューシャを通り、短い銀髪に宗茂の指がかかる。
不貞腐れるようにそっぽを向く清正を宥めるようにその指は柔らかく髪の毛をすいていく。
時折銀糸の奥の柔らかな肌に触れれば電気が走ったかのようにびくりと体を戦慄かせた。
男らしく屈強な体に備わる敏感な肌。そのギャップがたまらない。
強い警戒心の向こうの元来の人のよさがみえるその一瞬に惹かれるのだ。
「むしろ萌える」
「バッ…お前な…いつも思うが残念なイケメンだよな」
「ありがとうと言っておこうか」
清正の全力の嫌味も悪口もキラリと光る白い歯を覗かせたイケメンスマイルによって完全無効化されてしまう。
宗茂の清々しいほどの自信にたかが仮装で拗ねている自分が小さく見えてしまうのだから恐ろしい。
「ところで」
一通り清正を撫で尽くしたあと、宗茂はふと真面目な顔に戻って小さく首を傾けた。
「何だ」
「そんな珍妙な格好で何がしたいんだ、清正は」
あぁ、ため息をついて清正は顔を覆う。
この馬鹿で残念で世間知らずのイケメン坊っちゃんは、清正の冒頭の台詞すら理解できていなかったのだ。
「ハロウィンだ、馬鹿。さっきのトリックオアトリートの挨拶のあとに菓子を渡すんだよ。持っていなければ悪戯されるんだ」
「あいにく手持ちがないから悪戯を頼もうかな」
「はぁ?悪戯を頼むって何だよ」
ガムやら飴やらの小さな菓子をもらって退散しようと思っていたところに降ってきた斜め上の言葉に、清正は片頬をひくひくと痙攣させて宗茂に詰め寄る。
ハロウィンに菓子ではなく悪戯を要求するなど聞いたことがない。
全くこの男の脳内構造が理解できなかった。
「菓子が用意できないから、変わりに清正から悪戯が欲しいのさ」
「馬鹿だな」
「そうだな。清正のこととなると、俺は馬鹿になるようだ」
いつものことだ、と言う思いを飲み込んで宗茂の部屋のドアを抜ける。
「本当に残念なイケメンだな」
「誉められると照れるな」
「誉めてない馬鹿」
清正の腰を抱いてたくましい首筋に整った鼻をこすりつけてくる。
そのうっとおしさを避けることも押しのけることもせずに清正は導かれるままに、宗茂の居室に消えていった。
「馬鹿茂!悪戯ってのはな・・・・もっと子供らしい・・・・」
「ふむ、俺も清正も子供ではない訳だから、ああいうものでも構わないだろう?」
銀髪の狼男にイケメン王子がニヤリと笑いかける。
王子のイタズラがどんなものだったかは狼男のプライドのためにここは口を結んでおこう。
「まあ、怒るな。元就公からのいただきものでも食べようではないか」
「・・・・機嫌取りかよ・・・って、もみじ饅頭があるなら先に出せばか!」
今夜は十六夜。
まだまだハロウィンの夜は長いのだ。
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プロフィール
HN:
そらちしいね
年齢:
124
性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。
支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)
現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・
お気軽にお声かけください!
リンクは女性向け同人サイト様に限りリンクフリーです。
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