一畳ブログ
空知椎音の妄想を書きなぐる場所です。
801的・同人的要素が強いので、注意してください。
この世のあらゆるものとはまったく無関係な唯の妄想です。
苦手な方はゴーバックプリーズ。
画面からは801mm離れて見やがって下さい。**一部に18歳以上の大きなお友達用の閲覧物があります。18歳未満のお友達は見てはいけません**
幸せ(擬似)家族計画 vol.2(伊達孫ガラシャ)
めりくりです!
恋人たちの性★誕★祭ということで、
頑張って更新行きたいと思います。
いつの間にガラシャがあああ!?って思ったかもしれませんが、拾ってきたんです。夏くらいに。
孫がね、拾ってきたと思ってください。
ともかく、わたしは伊達まごガラシャが好きですよってことで。
続きでメリクリ!!
BGM//SNOW BLIND//野猿
**幸せ(擬似)家族計画 vol.2**
12月も冬至を過ぎれば寒さが一段と激しくなり、日が落ちるのも早くなる。
既に日が落ち藍の世界に染まりそうなアスファルトの上をブレザー姿の少年が赤いランドセルを背負った少女の手を引いて歩いていた。
「もーろびとーこぞーりてー、むかーえまーつれー」
学校が終わったあと、学童保育に預けられているガラシャを迎えにいくのは政宗の役割だった。
一人で帰れるとガラシャは言うけれども「ガラシャは可愛いから一人じゃあぶない」と保護者のような孫市がそれを許さず政宗を毎日小学校まで向かわせていた。
何が入っているのかわからないガラシャの大きな紙袋を右手に、彼女の髪の毛と同じピンクの手袋で覆われた小さな手のひらを左手で握りしめる。
上機嫌のガラシャは澄んだ声で政宗の知らない歌を口ずさんでいた。
聞いたことのあるような戦慄だがタイトルや歌詞は思い出せない。
「なんの歌を歌っておる」
「讃美歌じゃ!イエス様の生誕を祝う歌じゃ」
「あぁ、もうクリスマスか」
口ずさまれる旋律にのって辺りを見回せば、商店街のあちらこちらにサンタクロースの人形やキラキラした電飾で飾られたツリーなどが目に写った。
(そういえば級友がはしゃいでおったな)
浮き足だったクラスメイトたちはこのせいだったのかと政宗は心の中で納得した。
クリスマスと言われても政宗にはピンとこない。
実家にいた頃もこの時期にケーキを食べたり食卓にチキンが並びはしたがそれ以上の浮わついた思い出は見当たらなかった。
「政宗はクリスマス知らんのか?」
「知ってはおる」
「クリスマスは凄いのだぞ!教会に言って讃美歌を歌って」
知ってはいる。
知ってはいるがそれだけなのだ。
普段食べない食事をしておもちゃをもらう。
それだけの行事なのだ。
ガラシャがいうような宗教的な意味も、クラスメイトがはしゃぐような楽しげな意味も理解できない。
「そんな忙しい日だとは知らなんだ」
「政宗はダメなやつじゃのう」
赤信号で止まれば唇を尖らせてガラシャが政宗を見上げた。
よほどはしゃいでいたのか首に巻かれたマフラーがずれてその奥の真っ白な肌が覗く。
「マフラーがずれておるぞ」
「ありがとうなのじゃ」
屈んで結び目を整えてやればパアッとまぶしいほどの笑顔がガラシャから溢れ出した。
**
「そういえば孫市が鶏を予約したと言っておったな」
「ほんとうか?!」
まだクリスマス当日ではないというのに長蛇の列ができるファストフード店を見て政宗は思い出したように呟いた。
年末の繁忙期でなかなか顔をあわせることのできない孫市がチキンの引換券を渡してきたのはたしか今朝のことだった。「仕事で帰れねえかもしれないから政宗宜しくな」と出掛けに言われた言葉の意味が漸く理解できた。
「わしが預かっておる。明日の帰りに取ってこよう」
「政宗、ケーキは?」
クリスマスにはケーキもいるのか。
小さな体を政宗に寄せて期待の瞳を向けるガラシャがクリスマスを楽しみにしているのがひしひしと伝わってくる。
孫市からはチキンについては聞いていたがケーキを手配したとまでは耳にしていない。
「忘れておるな」
政宗が寝る直前に帰宅し、二人が起きる頃に出勤するといった忙しい日々を送る孫市がチキンの手配だけしたことだけでも天晴れだ。
彼が帰宅する頃に開店しているケーキ屋などないはずだからケーキまでも手配しているはずはない。
「孫も抜けておるな」
「仕方あるまい、最近いそがしいようだ。あいつに変わってわしらが買っておかねばなるまい。ガラシャの好きなものを選ぶといい」
そこまで大きなケーキを買う訳ではないのだから手持ちを心配する必要もあるまい。
紙袋を持った手をひと区画先の交差点を指せばケーキだとはやり駆け足になるガラシャを片手で制して重厚な木製のドアをあけた。
キラキラ輝く電飾よりもガラスケースに並べられたケーキを覗くガラシャのほうが眩しくて、そっと政宗は目を細めた。
**
「本当にあのような普通のやつでよかったのか?」
ガラシャが選んだのは豪華な果物が乗ったタルトでも、つやめくチョコレートでコーティングされたザッハトルテでもなく、直径が10cmにも見たない小さな白い切り株をもしたブッシュドノエルだった。
三人で食べきる領といえばぴったりなのだが、あんなにもはしゃいでいた小学生の選ぶケーキとは思えなくて政宗は手を握りしめた向こうのガラシャを見つめた。
「いいのじゃ!わらわはあれがいいのじゃ!」
「そうか」
嬉しそうにケーキ屋の店員から渡された引換券を眺めるガラシャに普段は仏頂面の政宗の顔からも笑がこぼれ落ちた。
「政宗!」
「ん?」
「あしたはたのしいクリスマスになるのう!」
そうだな。と政宗も釣られて満面の笑みを浮かべると体を屈めてガラシャを抱き上げた。
無邪気なガラシャの笑顔が眩しい。
しかし、鬱陶しいと感じるようなものではなく、そのまぶしすぎる光を消してはならないと思わせる、不思議な光。
「サンタクロースにはお願いしたのか?」
「勿論じゃ!明日孫と政宗と楽しいクリスマスを遅れるようにしっかりと祈っておいたぞ!」
暗くなった
冬の夜空から1つ、真白いかけらがひらりと舞い落ちた。
恋人たちの性★誕★祭ということで、
頑張って更新行きたいと思います。
いつの間にガラシャがあああ!?って思ったかもしれませんが、拾ってきたんです。夏くらいに。
孫がね、拾ってきたと思ってください。
ともかく、わたしは伊達まごガラシャが好きですよってことで。
続きでメリクリ!!
BGM//SNOW BLIND//野猿
**幸せ(擬似)家族計画 vol.2**
既に日が落ち藍の世界に染まりそうなアスファルトの上をブレザー姿の少年が赤いランドセルを背負った少女の手を引いて歩いていた。
「もーろびとーこぞーりてー、むかーえまーつれー」
学校が終わったあと、学童保育に預けられているガラシャを迎えにいくのは政宗の役割だった。
一人で帰れるとガラシャは言うけれども「ガラシャは可愛いから一人じゃあぶない」と保護者のような孫市がそれを許さず政宗を毎日小学校まで向かわせていた。
何が入っているのかわからないガラシャの大きな紙袋を右手に、彼女の髪の毛と同じピンクの手袋で覆われた小さな手のひらを左手で握りしめる。
上機嫌のガラシャは澄んだ声で政宗の知らない歌を口ずさんでいた。
聞いたことのあるような戦慄だがタイトルや歌詞は思い出せない。
「なんの歌を歌っておる」
「讃美歌じゃ!イエス様の生誕を祝う歌じゃ」
「あぁ、もうクリスマスか」
口ずさまれる旋律にのって辺りを見回せば、商店街のあちらこちらにサンタクロースの人形やキラキラした電飾で飾られたツリーなどが目に写った。
(そういえば級友がはしゃいでおったな)
浮き足だったクラスメイトたちはこのせいだったのかと政宗は心の中で納得した。
クリスマスと言われても政宗にはピンとこない。
実家にいた頃もこの時期にケーキを食べたり食卓にチキンが並びはしたがそれ以上の浮わついた思い出は見当たらなかった。
「政宗はクリスマス知らんのか?」
「知ってはおる」
「クリスマスは凄いのだぞ!教会に言って讃美歌を歌って」
知ってはいる。
知ってはいるがそれだけなのだ。
普段食べない食事をしておもちゃをもらう。
それだけの行事なのだ。
ガラシャがいうような宗教的な意味も、クラスメイトがはしゃぐような楽しげな意味も理解できない。
「そんな忙しい日だとは知らなんだ」
「政宗はダメなやつじゃのう」
赤信号で止まれば唇を尖らせてガラシャが政宗を見上げた。
よほどはしゃいでいたのか首に巻かれたマフラーがずれてその奥の真っ白な肌が覗く。
「マフラーがずれておるぞ」
「ありがとうなのじゃ」
屈んで結び目を整えてやればパアッとまぶしいほどの笑顔がガラシャから溢れ出した。
**
「そういえば孫市が鶏を予約したと言っておったな」
「ほんとうか?!」
まだクリスマス当日ではないというのに長蛇の列ができるファストフード店を見て政宗は思い出したように呟いた。
年末の繁忙期でなかなか顔をあわせることのできない孫市がチキンの引換券を渡してきたのはたしか今朝のことだった。「仕事で帰れねえかもしれないから政宗宜しくな」と出掛けに言われた言葉の意味が漸く理解できた。
「わしが預かっておる。明日の帰りに取ってこよう」
「政宗、ケーキは?」
クリスマスにはケーキもいるのか。
小さな体を政宗に寄せて期待の瞳を向けるガラシャがクリスマスを楽しみにしているのがひしひしと伝わってくる。
孫市からはチキンについては聞いていたがケーキを手配したとまでは耳にしていない。
「忘れておるな」
政宗が寝る直前に帰宅し、二人が起きる頃に出勤するといった忙しい日々を送る孫市がチキンの手配だけしたことだけでも天晴れだ。
彼が帰宅する頃に開店しているケーキ屋などないはずだからケーキまでも手配しているはずはない。
「孫も抜けておるな」
「仕方あるまい、最近いそがしいようだ。あいつに変わってわしらが買っておかねばなるまい。ガラシャの好きなものを選ぶといい」
そこまで大きなケーキを買う訳ではないのだから手持ちを心配する必要もあるまい。
紙袋を持った手をひと区画先の交差点を指せばケーキだとはやり駆け足になるガラシャを片手で制して重厚な木製のドアをあけた。
キラキラ輝く電飾よりもガラスケースに並べられたケーキを覗くガラシャのほうが眩しくて、そっと政宗は目を細めた。
**
「本当にあのような普通のやつでよかったのか?」
ガラシャが選んだのは豪華な果物が乗ったタルトでも、つやめくチョコレートでコーティングされたザッハトルテでもなく、直径が10cmにも見たない小さな白い切り株をもしたブッシュドノエルだった。
三人で食べきる領といえばぴったりなのだが、あんなにもはしゃいでいた小学生の選ぶケーキとは思えなくて政宗は手を握りしめた向こうのガラシャを見つめた。
「いいのじゃ!わらわはあれがいいのじゃ!」
「そうか」
嬉しそうにケーキ屋の店員から渡された引換券を眺めるガラシャに普段は仏頂面の政宗の顔からも笑がこぼれ落ちた。
「政宗!」
「ん?」
「あしたはたのしいクリスマスになるのう!」
そうだな。と政宗も釣られて満面の笑みを浮かべると体を屈めてガラシャを抱き上げた。
無邪気なガラシャの笑顔が眩しい。
しかし、鬱陶しいと感じるようなものではなく、そのまぶしすぎる光を消してはならないと思わせる、不思議な光。
「サンタクロースにはお願いしたのか?」
「勿論じゃ!明日孫と政宗と楽しいクリスマスを遅れるようにしっかりと祈っておいたぞ!」
暗くなった
冬の夜空から1つ、真白いかけらがひらりと舞い落ちた。
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プロフィール
HN:
そらちしいね
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性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。
支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)
現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・
お気軽にお声かけください!
リンクは女性向け同人サイト様に限りリンクフリーです。
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