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0503(直高/直江誕)

スパコミ1日目お疲れ様でした!!!
めっちゃ雨で濡れるわなんだ~で大変でしたが、
たくさんサークルさんまわれてホクホクでした
明日はいいお天気だといいですね

で、
直江ハピバー。
と言うことで直江誕ssです。
去年に書いた高耶さん入社式の年の直江誕ってことでおねがいしまう。

多分、直江を祝ったの初めて←
中学の時から色々書いてた気がするけど、多分直江誕は・・・
うん
なさそうです。

ちー誕とか高耶誕はしたことあるようなきがするんだけどなあ・・・


まあ、
そんな感じです。

白直江です。
真っ白です、ボールドで洗ったくらいピュア直江。
とりあえず、直高リア充は爆発しろ!って千秋が叫ぶ感じのそんな直高を目指してみました。





続きで本文








**0503**




直江のケータイに一通のメールが入ったのは四月最後の月曜日の事だった。
可愛らしい犬と猫のイラストのデコレーションメールに直江は送り主の顔を思っては緩む頬を止められない。
デコメなど似合いそうにない青年である。
恐らくは妹にでも聞いたのだろう、可愛らしいフォントとはにつかない素っ気ない内容。
四苦八苦しながらメールを打つ様が手に取るように感じられて思わず笑みが溢れた。


「どうした、義明。良いことでもあったのか?」

珍しく屈託のない笑みを溢すものだから直江の上司でもある兄は興味深そうに問いかける。
幼い頃から物静かで感情を表に出さないような子供だったからか直江が三十路を越えてもなお僅かに見せる喜怒哀楽に敏感だった。


「ええ、デコレーションメールで食事のお誘いが来まして」
「へえ、可愛いな。俺なんて絵文字も使えないぞ」
「俺だってそうですよ、兄さん。それで、5月3日に食事にいくことになりました」
「そうか、母さんと父さんにはご馳走は4日にするように言っておくよ」

兄がスマートフォンをタッチして嬉しそうに予定を書いている。
「ただの帰省ですご馳走なんていりませんよ」と兄に告げれば、「用意させてやれよ、末っ子くん」と肩を叩かれて宥められた。


今年のゴールデンウィークは休みがわからないと新社会人になったばかりのメール相手――高耶に言われていたから、直江は久しぶりに宇都宮の実家に帰るつもりでいた。
新幹線でも湘南新宿ラインでも都心に直ぐに出れる現代は徒歩で何日もかった戦国時代や江戸時代と比べれば二人の物理的な距離など無いに等しい。
高耶が新人研修で四月は都内に缶詰めになっているのは知っていたが就職後はじめての長期休暇である。
松本の実家に帰るかもしれない、友人らと旅行に行くかもしれないと予測をたて、いくら情を交わした仲といえどもでしゃばるわけにはいかないだろうとあえて高耶を特別に誘うことはしなかった。


そんなことがあったから高耶に食事だけでも誘われたのは予想外ではあったが非常に喜ばしい事だった。
社会人同士だとなかなか時間があわずすれ違いが続く。
半月以上高耶の顔を見ていなくて、禁断症状が出そうなくらいだったことは直江の中での秘密事項だ。


約束の日はあと何日も先なのに逸る心はそわそわ宙に浮いてと年甲斐もなく浮き足立ってし
まっていた。






***




高耶が指定したのは都内の居酒屋だった。
チェーン店ではあるが高級感のあるメニューと外観に学生よりも年上の社会人が主な客層で、全席個室の静かな雰囲気が人気な店だ。


「お待たせしてすみません」
「いや、オレも今来たとこだし」

予約名を告げ奥まった四人席の個室な通されれば、本日直江を招待した高耶が既に席についていた。
今日も仕事をしていた黒のスーツ姿の直江とは違い、高耶はシャーベットカラーの淡いピンクのカッターシャツに細身のジーンズというラフな格好だった。
少し遅れたことを謝る直江に微笑みを返しながら、そばにいる店員に酒とつまみを注文する。


「直江、お前はなに食いたい?」
「あなたの好きなのでいいですよ」

一旦下がった店員をそっと視線だけで見送って小さな個室には二人だけになる。
木の表紙のメニュー表を差し出してくる高耶に直江は穏やかな笑みと共にそれを押し返せば、僅かに赤みがさした頬を膨らませて拗ねたような顔をする。


「それじゃ駄目なんだよ今日は」
「駄目?どうしてです?」

駄目と言われても直江には理由がわからない。
高耶をおもいっきり甘やかしたいししたいことをさせたい、尽くしたい奉仕したい、それが忠犬としての直江の信条であった。


「は?……どうしてって…お前、今日が何の日か」
「今日?ですか……確かに橘の実家でも酒盛りだと…」
「……お前な」

腕時計についている日付を見れば5月3日(木)とわかる。
今日は憲法記念日。国定休日、ゴールデンウィークであるが、ピンとこない。
頭にはてなマークをのせれば高耶がため息をついたタイミングで店員が生ビールと料理を運んできたためその問答は一時中断されることになった。



「で、マジで解んないのかよ」
「え、えぇ」

ビールを掲げて乾杯を待つ二人の間に更に険しい雰囲気が流れる。
溜め息と共に吐き出された高耶の問いかけに少し考えるも思い当たる節が無さすぎて直江は首を傾げる。


「ったく…人の誕生日やなんかの記念日は覚えられるくせに…本当馬鹿だぜ」
「あなた、だからですよ」
「それに自分も入れろよ馬鹿」
「はい?」

何度高耶がそれらしいヒントをだしていると言うのに直江は全く答えがわからないとばかりに更に首を斜めにしてその鳶色の瞳を見つめていた。
あぁっ!っと埒があかないとばかりに高耶はその黒髪の頭を掻いて、ひとつ大きく深呼吸をすると、長い前振りにすっかり泡が弱くなったビールを直江の眼前まで伸ばした。

「誕生日だろ、ごがつみっか!」
「えっ、」
「おめでとうっつってんだバカ野郎!」

がしゃんとジョッキをあわせて行われた乱暴な乾杯の音頭に琥珀の液体が勢いに波打って二人の手を濡らす。
不機嫌そうにビールを飲み干した高耶は顔を僅かに赤らめて直江を見つめた。


「忘れてたのかよ」
「えぇ、全く考え及びませんでした。もう祝われるような歳でもありませんし、何だかんだで近年は仕事に追われてましたから」

祝われているのか詰られているのかわからない乾杯の音頭に苦笑いを見せながら直江も高耶に倣ってビールを飲み始める。
それでも高耶はふくれ面のままで、直江は少し考えてから「そういうことでしたら、」とメニューをめくり何点かビールのつまみになりそうなものを選ぶ。


「あと…日本酒とかどうです?」
「おう!何でも頼んでいいぜ。金はあるからな!」

直江がメニューを選べば嬉しそうに破顔させて高耶は店員を呼ぶ。
その柔らかな笑みを見るだけで直江の中の充足感はいっぱいになってゆく。


「高耶さんが払ってくださるんです?」
「あたぼうよ、お前は黙ってオレに接待されてりゃいいんだよ、誕生日くらいはさ」
「何だか落ち着かないですが、お言葉に甘えさせていただくことにします」
「おうっ!」

嬉しそうに高耶が返事をする。
年下でしかも主君である高耶に支払いをさせるのはどうも直江としては違和感とプライドと様々なものが組あわさってよしとはできない。
だけれども、ここ一週間以上かけて自分のために計画してきた高耶の体面と自尊心を破壊するほど直江の事情は高いものではなかった。
少し背伸びしたように10歳以上年の離れた恋人のためにおそらく初任給であろうなけなしの金銭を大盤振る舞いする姿はとても愛らしい。
絶対に声に出しはしないが、向かいに座るまだ幼さの残る高耶の顔を見れば思わず顔が綻んだ。


「なあに笑ってんだよ、直江」
「いえ、あなたを思うと思わず、ね」
「むっつり」
「それはあな……もごっ」

テーブルに頬杖をついて高耶を見つめれば恥ずかしそうに笑いながら、運ばれてきた唐揚げを直江の口に無理矢理押し込んだ。
あげたての唐揚げのまだ湯気が 立つほどの熱さにピリッとした痛みが走る。
それでも机の向こうに顔を真っ赤に染めてそっぽを向く彼が愛しくてごくりとその唐揚げを一気に飲み干した。


「ねえ、高耶さん」
「んだよ」
「唐揚げもうひとついただけませんか?」

今日はちょっとだけ年下の彼に甘えてみよう。
直江は目を細めて柔らかい微笑みを浮かべる。
だって今日は誕生日なんだから。







HAPPY BIRTHDAY 直江&橘義明!!!

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