一畳ブログ
空知椎音の妄想を書きなぐる場所です。
801的・同人的要素が強いので、注意してください。
この世のあらゆるものとはまったく無関係な唯の妄想です。
苦手な方はゴーバックプリーズ。
画面からは801mm離れて見やがって下さい。**一部に18歳以上の大きなお友達用の閲覧物があります。18歳未満のお友達は見てはいけません**
とけるそのまえに(虎不)
あついですね
あいすたべたいですね。
あとあきおぺろぺろして、ゆうとのかみのけもぐもぐします。
つづきで本文
**とけるそのまえに**
うだるような暑さにじりじりと焼かれた体はいつかコンクリートに溶けて消えそうな気がして。
目の前の逃げ水を追うようにして虎丸は走る。
「ポストに葉書を入れて、っと」
細い腕をポストの小さな受け口に突っ込みの奥まで葉書をねじ込んだ虎丸はやりきった笑顔に満ち溢れていた。
「なにやってんだよ」
半ばあきれ気味に呟いた不動が丁度タイミングを見計らったかのようにポスト近くのコンビニから出てきて視線が絡み合う。
「おつかいでポストにだしにきたんです!」
胸を張って言う虎丸に、不動は暑さに顔を歪めている。
「ホントいいこちゃんだなお前」
「えへへ」
「誉めてねえから」
嫌味や皮肉さえも天真爛漫な笑顔に変えてしまう虎丸からつまらなそうに視線を外した不動はがさごそとコンビニの袋をあさりだす。
「なに買ったんですかー?」
「アイス」
「いいなー、」
「お前のはねーよ」
不動から無視されて不満げに口を尖らせた虎丸だったが、アイスという単語を聞いて目をキラキラ輝かせながら不動の白い腕に摺り寄った。
スキンシップ過多な部分のある虎丸の行動を読んだ不動もその気配だけを感じて誰もいない灼熱のアスファルトの上でひらひらとステップをふんでかわしていく。
「なんで逃げるんですか~」
「暑苦しい」
「アイスで冷しましょ、ねっ」
逃げる不動に追いかける虎丸。
その攻防は道路から公園へと移動して。結局一歩踏み込んで不動の体に抱きついた虎丸の勝利で幕を閉じた。
「だーかーら、お前のはない」
「こんなにあるのにぃ?」
「全部俺が食うの」
袋に手を伸ばした虎丸の視線の遥か上にコンビニの袋を持ち上げようとひらり交わそうとした瞬間に虎丸のまだ幼い手のひらが白いビニール袋を捕らえた。
「手前ェっ」
「えへへ~っ、一個もらいますね~」
勝ち誇ったような表情を見せて、うれしそうにビニールを開く虎丸。
逃げ切れ無かった不動は悔しそうに歯ぎしりをしてみせたあと、どこか居心地悪そうに、夏の熱でしおれた芝生に目を落とした。
「僕、もなかがすきなんですよ・・・・・あれ?不動さん、コレ」
「なんだよ」
ワクワクと背中からにじみ出るのは年上の不動を負かしたという優越感と待ち望んだ冷たい甘味のせい。
白いビニール袋に手を突っ込んで適当にアイスを取り出してみれば、真ん中で二つに折って食べる形のソーダ味のアイスだった。串が二つ刺さっているのでひとりで食べるのには向かないアイスだが二人で食べるには適当な形になる。
不審そうに不動の名前を呼ぶ虎丸はもう一度袋の中を漁り始めて。
「えっと、パピコに雪見だいふくに、パッキンアイス・・・・コレ、二つ入りのばっかですね」
「わりーかよ、」
「えっとー、いっしょに食べよう、って買ってくれたんだってうぬぼれていいんですか?」
首をかしげて二つに割ったアイスをさし出してまん丸の瞳で不動を見つめる。
まっすぐな視線に不動の顔はアイスから背けられてしまっているが、真っ赤にゆでダコのように色づいた耳だけが真実を語っているようで。
「不動さん、アイス溶けちゃいますよ?」
じりじりと夏の光線が冷たい氷菓子を溶かしていく。
ぽたり、水色の砂糖水が肌を伝って芝生に落ちた。
「溶けたってまだいっぱいあるだろーがよ」
ぶっきらぼうにそう告げると、アイスを持った虎丸の手のひらごと不動は顔に近づけて溶けかけたアイスに舌を這わせた。
「そうですね、えへへ」
「気持ち悪いな、お前の脳も解けたのかよ」
「えへへへへ」
アイスを咥える不動に虎丸も漸く破顔一笑すると反対の手のひらに持っていた自分の分のアイスに口をつけた。
「他のは溶ける前に食べましょうね」
「レートーコ入れとけば大丈夫だろ」
アイスでベタベタになった手のひらも気にせずふたりは炎天下の中、手をつないで歩く。
触れ合った部分が溶ける前に、冷たくクーラーの聞いた部屋に戻るために。
あいすたべたいですね。
あとあきおぺろぺろして、ゆうとのかみのけもぐもぐします。
つづきで本文
**とけるそのまえに**
うだるような暑さにじりじりと焼かれた体はいつかコンクリートに溶けて消えそうな気がして。
目の前の逃げ水を追うようにして虎丸は走る。
「ポストに葉書を入れて、っと」
細い腕をポストの小さな受け口に突っ込みの奥まで葉書をねじ込んだ虎丸はやりきった笑顔に満ち溢れていた。
「なにやってんだよ」
半ばあきれ気味に呟いた不動が丁度タイミングを見計らったかのようにポスト近くのコンビニから出てきて視線が絡み合う。
「おつかいでポストにだしにきたんです!」
胸を張って言う虎丸に、不動は暑さに顔を歪めている。
「ホントいいこちゃんだなお前」
「えへへ」
「誉めてねえから」
嫌味や皮肉さえも天真爛漫な笑顔に変えてしまう虎丸からつまらなそうに視線を外した不動はがさごそとコンビニの袋をあさりだす。
「なに買ったんですかー?」
「アイス」
「いいなー、」
「お前のはねーよ」
不動から無視されて不満げに口を尖らせた虎丸だったが、アイスという単語を聞いて目をキラキラ輝かせながら不動の白い腕に摺り寄った。
スキンシップ過多な部分のある虎丸の行動を読んだ不動もその気配だけを感じて誰もいない灼熱のアスファルトの上でひらひらとステップをふんでかわしていく。
「なんで逃げるんですか~」
「暑苦しい」
「アイスで冷しましょ、ねっ」
逃げる不動に追いかける虎丸。
その攻防は道路から公園へと移動して。結局一歩踏み込んで不動の体に抱きついた虎丸の勝利で幕を閉じた。
「だーかーら、お前のはない」
「こんなにあるのにぃ?」
「全部俺が食うの」
袋に手を伸ばした虎丸の視線の遥か上にコンビニの袋を持ち上げようとひらり交わそうとした瞬間に虎丸のまだ幼い手のひらが白いビニール袋を捕らえた。
「手前ェっ」
「えへへ~っ、一個もらいますね~」
勝ち誇ったような表情を見せて、うれしそうにビニールを開く虎丸。
逃げ切れ無かった不動は悔しそうに歯ぎしりをしてみせたあと、どこか居心地悪そうに、夏の熱でしおれた芝生に目を落とした。
「僕、もなかがすきなんですよ・・・・・あれ?不動さん、コレ」
「なんだよ」
ワクワクと背中からにじみ出るのは年上の不動を負かしたという優越感と待ち望んだ冷たい甘味のせい。
白いビニール袋に手を突っ込んで適当にアイスを取り出してみれば、真ん中で二つに折って食べる形のソーダ味のアイスだった。串が二つ刺さっているのでひとりで食べるのには向かないアイスだが二人で食べるには適当な形になる。
不審そうに不動の名前を呼ぶ虎丸はもう一度袋の中を漁り始めて。
「えっと、パピコに雪見だいふくに、パッキンアイス・・・・コレ、二つ入りのばっかですね」
「わりーかよ、」
「えっとー、いっしょに食べよう、って買ってくれたんだってうぬぼれていいんですか?」
首をかしげて二つに割ったアイスをさし出してまん丸の瞳で不動を見つめる。
まっすぐな視線に不動の顔はアイスから背けられてしまっているが、真っ赤にゆでダコのように色づいた耳だけが真実を語っているようで。
「不動さん、アイス溶けちゃいますよ?」
じりじりと夏の光線が冷たい氷菓子を溶かしていく。
ぽたり、水色の砂糖水が肌を伝って芝生に落ちた。
「溶けたってまだいっぱいあるだろーがよ」
ぶっきらぼうにそう告げると、アイスを持った虎丸の手のひらごと不動は顔に近づけて溶けかけたアイスに舌を這わせた。
「そうですね、えへへ」
「気持ち悪いな、お前の脳も解けたのかよ」
「えへへへへ」
アイスを咥える不動に虎丸も漸く破顔一笑すると反対の手のひらに持っていた自分の分のアイスに口をつけた。
「他のは溶ける前に食べましょうね」
「レートーコ入れとけば大丈夫だろ」
アイスでベタベタになった手のひらも気にせずふたりは炎天下の中、手をつないで歩く。
触れ合った部分が溶ける前に、冷たくクーラーの聞いた部屋に戻るために。
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無題
ふおおおおおお!!!
しい姉ほんとありがとううううう///ドキドキ
しい姉ほんとありがとううううう///ドキドキ
- みなき
- 2010/08/04(Wed)21:14:12
- 編集
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プロフィール
HN:
そらちしいね
年齢:
124
性別:
女性
誕生日:
1900/04/14
職業:
事務員
趣味:
妄想
自己紹介:
空知椎音です。
日記という名の萌がたり・妄想垂れ流し、アニメリアタイ実況、マンガ感想などはだいたいツイッターで垂れ流しています。
こちらは完全に小説置き場になっていますので、日常日記はほぼありません。
支部にも同時にUPしています。
(10932のみ支部限定)
現在視聴中(ツイッターリアタイ実況)のものは匿名、単車魔法使いです。
アニメ見れてないなあ・・・
お気軽にお声かけください!
リンクは女性向け同人サイト様に限りリンクフリーです。
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