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刻のたびびと 1st(G無双設定:アムコウ)

今更ガンダムフィーバー中です。

1st、Z、0083、UC(2巻まで)、ZZ(八話まで)、W、種、S運命みました。
いまF91待機です。

なんで今さらかというと、さんむそ猛将伝までのつなぎにとやり始めたG無双がやばかったですorz
なんでこんなに萌えるんだというばかりの。

コウが可愛いです。
突っ込むしか脳のないコウかわいいです///

SPするとアスランに諭されるし、パートナーでガトーやアムロ呼びだすと照れながら「あ、ありがとうございます///」ってかわいすぎますね。


というか0083ふたりとも可愛い!
何あの可愛い生き物!!!というかんじです。


アムコウとか書いてあるのに
全然アムコウじゃないですが、次でアムコウしますね!

予定では、G無双の世界に連れてこられる→元に戻る→アムロに恋焦がれながら10年過ごす→アムロと再開→らぶらぶ→リア充しね
というかんじです。
といいつつ、まだCCAみてないので、Gジェネの知識でのみCCAアムロの最後を書くわけなので早くみたいです、CCA。



G無双やってて思ったんですが、ガンダムAGEのしゃべるガンダムって騎士ガンダムとか武者ガンダムのようなものなんですかね。。。



続きで本文





**刻のたびびと 1st**


 
アムロ・レイと名乗ったその青年はコウの知っている白い悪魔とは少し違っていた。
数年前に終息し、その後一年戦争と呼ばれた宇宙におけるジオンと連邦の戦争においてはまだ10代半ばだったはずである。

「こう見えてももうすぐ三十路なんだけどな」

目を細めて大人の余裕を持って笑う相手にコウは言葉を失いながら瞬きした。
確か、同世代だった筈だと仕官学校時代に覚えた彼の生年を思い浮かべる。

「コウ、君は宇宙世紀83年から来たといったな」
「はい。宇宙空域でデラーズフリートと戦闘中にここへ」
「多分生まれは近いが、飛ばされてきた年代が違うんだ」
「年代…ですか」

アムロがコウに話したのは、コウがいた時代からさらに10年すぎた時代のはなしだった。
同じ地球連邦所属というのに、ノーマルスーツや軍服のデザインがかなり違っていた。
はじめは階級差、ということかと思ったが、半袖のアイボリー色の強い制服を着てみせれば、アムロは目を細めて懐かしそうに「俺にも支給されたことがあったな」と笑った。

チーフオペレーターであるチェーンが情報を集めているが敵が攻めてくるということも一旦途切れている。
今まで集まったガンダム搭乗者に話を聞けば、集まったパイロットは皆違う年代から飛ばされてきたらしい。
馴染みの深い宇宙世紀でもシーブックなどはU.C0100を越えているような、コウからすれば「未来」の人間だ。
それにキラのいたC.E、刹那の西暦、ヒイロのA.Cみな同じように「ガンダム」のある世界ではあるが元号のちがいから、別の次元からこの空域に飛ばされてきたということが把握できるようになっていた。




「不安か?」
「え?」

MS格納庫でそれぞれのガンダムを整備するコウより歳の若いパイロットを眺める。
彼らは時折大声をあげて口論をするようなそぶりを見せながらも、完全に仲違いすることはなく、友好的な感情をもって被弾した場所や撃墜テクニックなどを話していた。
それを遠巻きに見るように少し離れた場所に配置された愛機の前でコウはぼんやりと視線を送る。

「元気が無いように見えたからな」
「アムロ大尉…あ…その…いえ、大丈夫です」

すっと音もなく横に立ったアムロに声をかけられ視線を赤茶けた癖毛に向ける。
同じ時代から飛ばされてきたガトーのような威圧感こそはないが真っ直ぐな瞳にコウはたじろいでしまう。

不安がないといえば嘘になる。
あちらに残してきた仲間は何をしているのだろうか、と常に頭にその事がちらつく。
それでもそれを口にするのは憚られた。
各パイロットたちも母艦を元の世界に残して単身こちらに飛ばされてきているのだ。

だいたい、19歳とはいえこのチームなおいては年上の部類に入るコウである。
若いパイロットたちが不安を述べることなくこちらの世界に順応している様をみれば、ひとり子供のように癇癪をおこすわけにはいかないだろう。
だから――だからというわけではないがアムロの問いかけに目を伏せて大丈夫と告げることにした。

ニュータイプやコーディネーター、幼い頃から戦いを教えられてきたものたち…そんな中でひとりただのオールドタイプのパイロット候補生の自分がいる。
フルバーニアン装備とは言えそんな特殊な人間に囲まれれば気後れはする。
サイコミュ――コウのいた時代にはまだない技術を搭載したガンダムを駆るパイロットたちと肩を並べられて戦っていいものか、足手まといにならないか、元いた時代に生まれた“ガンダムパイロット”という自尊心は揺らぐばかりだ。


「俺は――」
「はい?」

俯いて操舵管を握るしかない手のひらを見つめる。
ギリと奥歯を噛めば、アムロの声が聞こえた気がした。

この個性的すぎるチームをまとめ、各時代のエースのなかでトップをはるアムロである。
聞き間違いだろうか、と顔をまた上げれば、当の白い悪魔は「部屋に戻ろう」と悪魔とは思えない優しい笑みを浮かべてコウの腕を取った。





アムロの私室は拠点にしている要塞の一番奥にあった。
所謂指令室とも呼べる大層な部屋だ。

「コーヒーでいいか?」
「ボクは…」

部屋の隅に置かれたコーヒーメーカーをアムロは作動させる。
重力のある居住区だから液体が飛散することはない。
蓋のないマグカップに注がれた熱いコーヒーからは真っ白な湯気が立ち上っている。

「ここに常備されていたものだが、味は悪くない。冷める前に飲もう」

邪魔になるのではないかとか、辞退しようとか入り口でコウが立ち止まっていれば、そんなこともわかっているような大人の笑みを浮かべたアムロがマグカップを手渡してくる。
躊躇するようにカップとアムロを交互に見やるが、退くことなど無さそうなアムロの視線にそっとそのコーヒーを受けとるしかコウにはできなかった。

「ありがとうございます、大尉」
「君の口にあうといいが」

手にしたマグカップは油断すれば落としてしまいそうなほどに熱を持っていて、自分の指先の冷たさをコウはようやく理解した。
結局アムロのさりげなくも有無を言わさぬリードに、二人掛けのソファに座らされて並んで“コーヒーブレイク”となった。

「…ふぅ」
「ようやく肩の力が抜けたな」
「あ、」

部屋のソファは二人の体重を受けてゆっくりと沈みこむ。
暖かいコーヒーとコックピットとは大違いの柔らかな椅子。
こちらに来てからはりつめていた緊張の糸がゆっくりとほどかれていく。
ひとつ大きなため息を吐き出せばコウの肩から力が抜け、そのことを指摘されれば何だか恥ずかしくなってアムロに向けた視線を一瞬でまたマグカップに戻してしまった。

「ご心配…おかけしました。まだ自分が未熟で大尉や他のパイロットの足を引っ張ってしまいそうで……もっと頑張りますのでっ」
「…いや、頑張らなくていい」
「た…大尉それは…ボクが不要…という…」

マグカップを握る指に力をこめる。
コウにとって一年戦争を生き抜いたアムロというパイロットはMS操舵士を目指す上で憧れの人物だった。
同世代ということもあり相手がニュータイプであろうと目指したい場所でもあった。

それがだ。
頑張らなくていいとコウに告げる。

この世界に連れてこられた時にはアムロとコウのふたりだけだった。
そこにキラ、ヒイロ、刹那など様々な世界のパイロットが加わった。
GP-01よりもはるかに装備も性能も良いガンダムを伴って。

そうなれば自分は用済みなのだろうか。
そう一瞬でも頭の中に巡れば顔から血の気が引き、心臓を握られる化のような強い痛みを胸に感じた。

アムロはコウが出撃するときには大抵援護についてくれた。
νガンダムのiフィールドを展開させてまで援護をしてくれたからてっきり気に入られていると思ったのだがそれは逆だったようだ。
コウの機体では性能不足だからだろう。
敵の目的がわからない今下手に機体を損傷させては有事にこまるから。


「コウ、それは…」
「ボクの機体や腕が未熟だからですよね…下手に中破なんてしたらもっと迷惑が…次からは突っ込む様な真似しませんよ」

アムロが何か言いたげだったが今何を聞いても惨めになるだけだ。
ギリと奥歯を噛んでまだ中身の入ったマグカップを見つめた。

「違うんだ」
「何がって言うんですか」
「君がやられるとは思ってない」
「なら、どうして!」

感情的になりながらアムロに向き直る。
ローテーブルにマグカップを置けば、余計な力が入っていたのかガチンと決して小さいとは言えない金属音をたてた。

「それは…それを答えるには私情が混じりすぎている」
「私情ってなんですか!そうやって…」



ブーッ、ブーッ、ブーッ
『アムロ大尉、お休みのところすみません…敵襲です』


感情任せに言葉を放てば語尾がつよくなる。
立ち上がって部屋を出ようとすればアスランからの通信が入った。
聞けば所属不明機が攻撃してきたという。

『生憎こちらのMSが…』
「アスラン、ボクが突っ込む援護してくれ!」

「コウ!」

主力機は別の空域での争いに出向いて不在だ。
出撃できる機数は少ない。

ならば。
出撃しよう。

機体差や能力差なんて関係ない。

アムロが引き留めるように名前を呼んだがそれを振り払うようにコウは部屋を飛び出した。



・・・つづく

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